花と果実のある暮らし in Chiang Mai

Chewing over TOP » 花と果実のある暮らし in Chiang Mai » 「2013年10月」一覧

第8回:チェンマイに世界の映画がやってきた
2013年10月25日

【written by 馬場容子(ばば・ようこ)】東京生まれ。米国大学でコミュニケーション学専攻。タイ、チェンマイに移住し、現在は郊外にある鉄工房でものづくりをするタイ人パートナーと犬と暮らす。日本映像翻訳アカデミー代々木八幡・渋谷校時代の修了生。
【最近の私】タイの熱い日差しにシミが徐々に進行している危機!そこで試しているのが、ターメリックパック。インドでシミ予防として使われ、カレーのスパイスでもあるターメリックだが、日に日に顔が黄色くなる気が。。。
----------------------------------------------------------------------------------------
先週は宮崎駿監督の「ハウルの動く城」(2004製作)を、そして昨日は1998年製作のインド映画「サラームボンベイ」を見ようと友人からのお誘いがありました。

ほんの数年前まで、チェンマイで映画を見ようと思ったら街中に2つある大型ショッピングセンターのどちらかでというのが相場でした。しかも上映されるのはタイ映画か、いわゆるハリウッド系メジャー映画がほとんど。レンタルDVD店も同じ傾向で、吹き替えはもちろんタイ語が中心。自分が見たいと思う映画の英語版をやっと見つけて、借りられたらラッキーという状況でした。

が、最近ではチェンマイにも様々な外国映画が少しずつ浸透している印象を受けています。

■小さな街での小さなヨーロッパ映画祭

今回はその一例をご紹介いたします。ここ数年タイと欧州の文化交流の一環として行われている「ヨーロッパ映画祭(European Union Festival)」。 今年6月にチェンマイ郊外にオープンした大型ショッピングセンターにはシネマコンプレックスが併設され、その杮落としにこの映画祭が開催されました。

オープニングでオランダの「Cool Kids Don't Cry」(2012年製作)という作品が上映されたのを皮切りに、以後10日間に渡り、ヨーロッパ各地から集められた映画がバンコク・コンケーン・チェンマイの3都市で、無料上映されました。
詳しくはコチラ→ http://euff2013th.wordpress.com

チェンマイ在住のヨーロッパ人には大変好評だったのはもちろんですが、タイ映画とメジャーなハリウッド系映画しか見ることができなかったチェンマイの人たちにとっても新たな映画と出会える良い機会となったようです。私もこの期間は友人と少し早めに映画館へ駆けつけてしっかり予約券を確保。ヨーロッパ映画の魅力を満喫しました。

■アジアの社会派作品を上映するNPO団体が登場!

次にご紹介したいのが、アジア系の映画やドキュメンタリーをピックアップして上映を行うNPO団体「ドキュメンタリー・アート・アジア(略してDAA)」の存在です。
詳しくはコチラ→ http://www.doc-arts.asia/documentary-films/

インドや韓国、日本などから社会派のテーマに挑んだ興味深い作品をセレクション。映画上映のチケット代やポップコーン代などはドネーション(寄付)形式で支払います。

8-1.jpeg
手作り感あふれる上映スケジュールの案内板

8-2.JPG
ギャラリーのような上映スペース

また、映画鑑賞の一つの方法として、DAAが持っているフィルムを希望するグループなどにレンタルし、DAAのスペースでプライベート上映会を開くことも提案しています。友人たちを集めてチェンマイでプライベート映画鑑賞会!なんて贅沢なイベントが簡単に実現するのです。

まだまだ作品数は多いとは言えずタイムラグもありますが、このチェンマイの街でインディペンデント系外国映画を見る機会が増えたことは嬉しい限りです。

外国映画を観る機会が増えると、各国の友人たちと映画を通じて様々な話題を共有できます。そしてなにより、日本の映画に興味を持ち始める友人が増えるのは、やっぱり嬉しい!

  でもその一方で、日本の映画はまだこんなにも知られていないんだなあ....と実感するのでした。

8-3.JPG
DAAの広報のためのカタログ資料より