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「聴覚障害者向け字幕をつけるチャレンジはカッコいい」
サンドウィッチマン・伊達みきおさん 独占インタビュー
昨年の単独ライブの模様を収めた、サンドウィッチマンのDVD『サンドウィッチマンライブツアー2012』。このDVDには聴覚障害者向け字幕がついています。お笑いモノとしては珍しいこの試みを知り、ダメもとで取材を申し込んだところ、なんと快諾をいただくことができました!

そして先日、ついにサンドウィッチマンの伊達みきおさんにインタビューを敢行! 当校バリアフリー事業部のプロデューサー・小笠原ヒトシと浅野一郎チーフディレクター、さらにブログマガジン『Chewing Over』でお笑いにまつわる記事を連載する『ミクスチャー食堂2』のライター、きただてかずこが取材にうかがい、字幕をつけることになったきっかけや、こうした試みに取り組んだ想いなどを聞きました(富澤たけしさんは、病気のため欠席)。

◆今回のDVDは“次に生かすためのチャレンジ”
「『サンドウィッチマンライブツアー2012』を字幕つきで出すことになったのは、耳の不自由な知り合いから『お笑いDVDを見たことがない』と聞いたのがきっかけでした。富澤にも相談して軽い気持ちで決めたんですが、字幕を入れることにしたのはDVDの発売が決定したあと。だから、事前に字幕の内容をチェックをする時間がありませんでした。でも、今回は“次に生かすためのチャレンジ”。まず、やってみることを大切にしました。今はこの試みを“次に生かす”ため、全国60か所の聴覚障害者の団体に送り、感想をいただいています。その中には、『今までは、字幕がついてないからDVDを買ったことがなかった』という声もありました。ただ障害者の方から指摘されて気づいたんですが、書き方によって字幕でオチが分かってしまう場合があるんです。僕たちのコントや漫才では、言い間違いが笑いにつながっているものが多くあります。その面白さを伝えるためには漢字で書くのか、それともカタカナやひらがなを使ったりしたほうがいいのかを考える必要があると感じました」。

◆高校時代に経験したボランティア活動から福祉の道へ
「僕は芸人としてデビューする前、5年間、福祉関係の仕事をしていました。高校時代、女の子と知り合えるという不純な動機で(笑)、2泊3日のボランティア活動に参加したんです。その中で同世代の耳の不自由な人たちに出会い、今井美樹さんの『PIECE OF MY WISH』という曲を手話で教わりました。そのことにとても感動したし、初めて障害を持つ人と接したことで世の中にはいろいろな人がいるということを実感しました。その後、耳が不自由な方が多いことも知り、福祉の世界に踏み出すきっかけになりました。こうした経験をしたおかげで、聴覚障害者向け字幕が特別なものではなく、付いていて当たり前のものと考えられたんだと思います」。

◆“お笑いDVDのバリアフリー化”のために
「漫才やコントは毎回セリフが微妙に変わったり、アドリブが入ったりします。だからお笑いDVDには字幕がつかなかったのかもしれませんね。でも、今まで字幕を入れていなかった分野の作品に、字幕をつけるチャレンジはカッコいいと思います。
次回以降の単独ライブのDVDにも、字幕をつけて出すことを計画していますが、次はもう少し丁寧に取り組もうと思っています。また、もっと聴覚障害者向け字幕を広めるために、今も周りの芸人に呼びかけたり、テレビでこのDVDについて話したりしています。パッケージに『字幕対応』と書いてあっても、何の違和感もないですよね? 近い将来、お笑いDVDの世界でも“バリアフリー”が当たり前になることを願っています。そして、お笑いのライブDVDの字幕作成に興味がある方は、是非、実際に劇場に足を運んで、その雰囲気を味わってほしいですね」。

★『サンドウィッチマンライブツアー2012』
・価格:3990円(税込)
・収録時間:138分
・発売・販売元:エイベックス・マーケティング







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