12月のテーマ:クリスマス
クリスマスも過ぎ、世間は年越しムード一色。そこで、今回はこの時期にピッタリ『ブリジット・ジョーンズの日記』をオススメしたい。
独身のまま新年を迎えてしまい、絶望のふちに追い込まれたブリジット。彼女が飲んだくれて「All by myself」を熱唱する冒頭シーンは、ブラボーのひと言。そして、ラブコメであるこの作品の展開も観客を裏切らない。
この作品の最大の魅力は、ブリジットのキャラにある。彼女を演じたレニー・ゼルウィガーが大幅に増量して役にのぞんだことは話題になったが、ブリジットは太めのヒロイン。"自己節制がなっていない感じ"を漂わせている。しかもドジ(死語だろうか!?)で、失敗ばかり。ダイエットも長続きしない。"だからやめとけって言ったのに"的な男ダニエルに夢中になって、手痛い失恋を味わわせられたりもする。
でも、落ち込むことも長続きしないからガッツで乗り切るブリジット。スマートさなんて、決して持ちあわせていない。イケてる、イケてないでいえば、後者に分類されてしまうタイプと言えよう。それなのに、いつの間にか、ダニエルとマークの2人の間で揺れ動くなんていう何ともゼイタクな境遇に陥っていたりする。しかも、その2人が彼女をめぐってとっくみあいのケンカをするのだから、うらやましい限りである(ちなみに、私はかの名曲「けんかをやめて」から、1人の女をめぐり男がケンカしている状況を"竹内まりや状態"と勝手に呼んでいる)。そして最後には、マークとハッピーエンド。世間にあふれているイイ男をゲットするためのルール本なんてまるで無視の力技の勝利だ。だって、彼女はありのまま(just as you are)で、彼のハートをつかんだのだから。
ブリジットを見ていると元気になる。ヘコむこともあるけど頑張れ私!って思えるのだ。月並みかもしれないけど、そう思わせてくれる映画って、すごく貴重じゃないだろうか。だって、前向きに頑張れる時ばかりじゃない。人間だもの。怒ったり、泣いたり、自信をなくしたり。自分を嫌いになってしまいそうな時だってあるだろう。そんな時はこの作品を見て元気をだしてほしい。また、機会があったら皆さんが元気をもらえる映画を教えていただけたらうれしい。
2007年もいよいよ大詰め。皆さんにとってはどんな一年だったのだろうか。私にとっては近年まれにみる"しんどい"一年だった。だから、何が変わるのかと言われると困るが、新年が待ち遠しくてしかたがない。2008年にかける思いは人一倍である。そんなわけで、地に足をつけて生きるべく私もブリジットのように赤いダイアリーを買った。当面の目標は「日記を毎日つけること」だ!
2008年が皆さんにとってもすばらしい年となりますように。
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『ブリジット・ジョーンズの日記』
出演:レニー・ゼルウィガー、コリン・ファース、ヒュー・グラント 他
監督:シャロン・マグアイア
製作年:2001年
製作国:アメリカ/イギリス
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