今週の1本

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vol.24 『メリー・ポピンズ』 by 柳原須美子


1月のテーマ:2008年の抱負

今回は、私が大・大・大好きな映画『メリー・ポピンズ』をご紹介します。

子供の頃、テレビで放映された『メリー・ポピンズ』を、父が録画してプレゼントしてくれました。ビデオのラベルに"メリー・ポピンズ"ではなく"メリー・ポプキンズ"と書いて。当時の私は"どっちが本当の名前なんだろう..."と悩みました。無論、間違っていたのはラベルの方でしたが。"父も間違えることがあるんだ!"と何となくホッとしたこと、今でも覚えています。

年末になると、子供の頃に夢中になった作品に浸りたくなるもの...じゃないですか?私はそうです。この年末も、2年前に発売された『メリー・ポピンズ スペシャルエディション』のDVDを堪能させていただきました。

子供の頃に観た作品には、"教訓"が沢山詰まっています。シンプルだけど、当たり前のことなんだけど、つい忘れがちで大切なこと。

たとえば、こんなセリフ。

★絨毯でできた空っぽのカバンから、ながーい帽子掛けを出したメリー・ポピンズ。
カバンの中を覗き"中はからっぽだよ"と言い放ったマイケルに、メリー・ポピンズは言いました。

"見かけだけで判断しちゃダメ。カバンだって同じよ。中身が大切なの"

★突然"ゲームをしましょ"と子供たちに提案したメリー・ポピンズ。苦い顔をして"ほんとに、ほんとにゲームなの?"と尋ねるジェーンに、メリー・ポピンズは言いました。

"それはあなたの考え方次第ね。いいこと?どんな仕事も、楽しくやる方法があるのよ"

大人になった今、どんな壁にぶちあたった時も『メリー・ポピンズ』を観れば、大抵、前に進むことができます。本当に大切なことって、子供の頃に全て教えてもらっていたんだなぁって思います。あの頃に戻ることはもうできないけれど、映画を観ることで、当時得た感触を思い出したり、両親の願いを知ることができるなんて、本当に素敵なことですね。

今年はまだ始まったばかり。どんな一年になるのか分からないけれど、何だかいい予感だけはしています。子供の頃、教えてもらった大切なことを忘れないように、日々歩んでいこうと思います。子供の頃の私に誇れる自分でありたいものです。そして、映像翻訳者になろうと決めた、あの時の自分にも。

皆さん、2008年も張り切って行きましょう!

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『メリー・ポピンズ』
出演:ジュリー・アンドリュース、ディック・ヴァン・ダイク 他
監督:ロバート・スティーヴンソン
製作年:1964年
製作国:アメリカ
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