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第1回:「笑いの新法則!?「2位」がチャンピオンを脅かす」
2010年04月22日

 少し前になりますが、『日経エンタテインメント』こんな記事を見つけました。
「スーザン・ボイル人気に見る 「スターは2位から」の新法則」(nikkei TRENDYnet)
http://trendy.nikkeibp.co.jp/article/pickup/20100118/1030797/
これによれば、アメリカやイギリスで人気のオーディション番組では、最近、2位に終わった人たちがスターになることが多いのだそう。あのスーザン・ボイルも決勝の結果は2位でしたが、YouTubeの動画がきっかけで爆発的な人気を得ました。

お笑いの世界でも、このところ「2位」が注目されています。ピン芸人の頂点を決める『R-1ぐらんぷり』では一昨年、なだぎ武さんが連覇を果たしましたが、そのとき2位だったのが芋洗坂係長さん。見た目とは裏腹の軽妙なダンスで人気者になりました。去年の2位はエハラマサヒロさん。最後に中山功太さんに優勝をさらわれたものの、あの時の「ウザいミュージシャン」ネタが奏功したのか、現在はミスタードーナツのCMソングを歌っています(ちなみに、今年の『R-1』も2位はエハラさんでした)。

『M-1グランプリ』でも同じ現象が起きています。2008年はNON STYLEが優勝しましたが、2位のオードリーがチャンピオンを上回る勢いでお茶の間を席巻。人気は今もとどまるところを知らず、NON STYLEの嘆き節もとどまるところを知らず...。そして昨年は、パンクブーブーが悲願の優勝を果たす一方、2位に終わった笑い飯も「鳥人(とりじん)」で大きな爪あとを残しました。「鳥人」は鳥好きな子供のところにやってくる、頭が鳥で胴体が人間という気味の悪い生き物。この荒唐無稽なキャラクターが登場するネタは多くの人の心を捉え、審査委員長の島田紳助さんに「ここで100点をつけて、あとの審査で困っても後悔しない」とまで言わしめたのでした。

こうなれば、今年は笑い飯に期待したいところ。『M-1』では8年連続で決勝に進出しており、漫才の面白さには定評があります。ところが、全国放送のテレビではネタ番組以外でなかなか見る機会がありません。2人でボケまくる「Wボケ」というスタイルが、逆に難しく思われている感じもしますが、過去には朝の情報番組に出演し、レポーターを務めたこともあるのです。一般家庭で奥様から話を聞くそのコーナーに、どこかチャレンジ企画的な雰囲気を感じることもありましたが、それでも漫才のターゲットとは異なる人を相手にしっかり役割を果たしていました。多少のハラハラ感はご愛嬌ですし、こうして過去に実績もあるわけですから笑い飯にも活躍のチャンスはあるはずです。

そんな笑い飯はこの春、本格的に東京進出を図っています。これで関西地区以外でも2人を見られる機会が増えるかもしれないし、今まで共演することのなかった人たちとの絡みで、新たな化学反応が生まれるかもしれないし、もしかしたら2人の冠番組も!?なんて、ワクワクしてしまいます。

というわけで、宣言します!「今年は笑い飯が必ず来る!」年末には、2人がトロフィーを掲げる姿を見られるよう期待しています(※笑い飯は2010年が『M-1』ラストイヤーです)。