ミクスチャー食堂2

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第4回:今、金子哲雄がアツい!
2010年05月27日

【written by きただてかずこ】 子供の頃からお笑いが好きで、オトナになった今もバラエティ番組を見なければ夜も日も明けぬ毎日。ライブにもしばしば足を運び、笑える喜びにどっぷり浸りまくっている。
【最近の私】 間もなくW杯ですね。8年前は韓国の空港でイタリア代表に遭遇。前回はイタリアの優勝に感動。でも日本代表も応援しているのです、同じぐらいに。
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バラエティ番組には芸人さんばかりでなく、さまざまな肩書きの人が登場します。俳優・タレントといった、テレビに出ることが本来の仕事の人もいますが、ここ最近は雑学やクイズが人気ということもあってか、学者や弁護士など、普通ならあまり表に現れることのない、各界の専門家もよく見かけます。そんな専門家たちの中で、最近私がちょっと気になる人がいます。それは流通ジャーナリストの金子哲雄さんです。

ワイドショーや夕方のニュースなどで、節約術やおトク情報の話題となると必ず現れると言っても過言ではない金子さん。名前を聞いてピンと来なくても、顔を見れば分かる人も多いと思います。あの独特のオーバーアクションとやたら熱のこもった話し方は、一度見たら忘れられないはず。そんなキャラクターの濃さが奏功してか、4月からは新番組『がっちりアカデミー!!』(TBS)に、経済アナリストの森永卓郎さんや経済評論家の勝間和代さんなどと共に、世の中の「ソントク(損得)」情報を教えてくれる「ソントク先生」として出演しています。

『がっちりアカデミー』でも、金子さんのオーバーアクションと話し方は、司会の加藤浩次さんやゲストの芸人さんからのツッコミどころ。いつも必要以上に熱いプレゼンをしてしまうため、「落ち着いてください!」と注意されることもしばしばあります。このごろは、取材の様子を写真で伝える「写真取材」にも行っていますが、金子さんの少し芝居がかった表情の豊かさは、もはや流通ジャーナリストというよりタレントそのもの。おトク情報には満面の笑みを浮かべ、驚きの出来事には「あっ!あれは!?」と次を期待させるリアクションを見せるなど、かなりいい味を出しています。そして、その写真と共に流れる金子さんのナレーションもこれまた表情豊か。上手いというのではないけれど、抑揚の大きい我流の読み方がまたいいのです。そんな金子さんには関根勤さんも注目。すでに何度かモノマネもしているので(これがまたソックリ)、『アメトーーク!』あたりで披露するチャンスがあれば、金子さんにもいっそう注目が集まるでしょう。

ちなみに「ソントク先生」には、熱すぎるプレゼンをする金子さんをいつもやさしくフォローする、特定社会保険労務士の白土浩由さんという方もいます。誰に頼まれるでもなく自らその役を背負い、過剰なまでに金子さんの肩を持つ白土さん。過剰すぎて、数百円のおトク情報が地球規模の話にまで膨らむこともありますが、このままいけば、2人は年末の『M-1グランプリ』にも出られるぐらいの名コンビになりそうです。

芸人さんの世界でも次から次へと人気者が登場していますが、こういう専門家の人たちも、ある意味、芸人さんのライバルなのかもしれません。





金子哲雄さんの著書『「値切り」のマジック』(講談社)。
この写真を見れば、「知ってる!」と思う方も多いハズ。


第3回:ツイッター芸人、急増中!
2010年05月14日

【written by きただてかずこ】 子供の頃からお笑いが好きで、オトナになった今もバラエティ番組を見なければ夜も日も明けぬ毎日。ライブにもしばしば足を運び、笑える喜びにどっぷり浸りまくっている。
【最近の私】 「NHK土曜ドラマ『チェイス~国税査察官~』に夢中です。土曜は『めちゃイケ』もあり、サタデーナイトは自宅で過ごす日々です(苦笑)。」
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去年から話題になり、最近もたびたびメディアに取り上げられている「ツイッター(Twitter)」。140字以内でさまざまな事柄を「つぶやき(ツイート)」という形で情報発信できるツールで、その気軽さや話題性などから、ユーザーの数もうなぎのぼりだそうです。実は私もツイッターユーザーの1人。大事な情報源のひとつとして大いに利用しています。

このごろは、芸人さんにもツイッターユーザーが急増しています。始めたばかりのころは、皆さん一様に使い方に戸惑っている様子なのですが、すでにユーザーになっている芸人さんたちの指導の下、徐々に使いこなせるようになっていくようです。

ツイッターの特徴のひとつは、「いまどうしてる?」のかを大勢に向けて瞬時に伝えられること。そのため、つぶやきの内容も「出演情報のお知らせ」といったものより、仕事・プライベートを問わず、「いま」の話がメインです。例えば、ある時はエハラマサヒロさん(@eharamasahiro)が引っ越し作業中の様子をつぶやき、またある時には世界のナベアツさん(@shiganowatanabe)がイベントの打上げの模様を伝え、またまたある時にはバカリズムさん(@BAKARHYTHM)がラジオ番組の収録風景を写真付きで見せるといった具合です。

さらにツイッターは一方的につぶやくのではなく、面識のないほかのユーザーと気軽にコミュニケーションが取れるのも面白いところ。芸人さんのつぶやきにも、ファンが直接本人に感想や意見を言うのは当たり前で、さらにそれに対して芸人さん自身から返事が来ることもあります。このコラムを書くにあたり、私も何度か芸人さんに向けたつぶやきをしてみましたが、最初に返事をいただいたのは、博多華丸・大吉の大吉さん(@komandofochiken)。そのときは恐れ多い気持ちでいっぱい...。PCの前で胸の高鳴りを押さえられませんでした。

芸人さん同士でもこのツイッターの双方向性が多いに活用されており、最近は誰かのつぶやきがきっかけでイベントが組まれたり、テレビやライブの出演者交渉をツイッター上で行って実際に登場させたりもしています。その最たるものは、南海キャンディーズ・山ちゃん(@ YAMA414)がレギュラー出演するテレビ番組『闘え!山里ジャーナル』(朝日ニュースター)にまつわる出来事でしょう。

この番組はバラエティではなく、山ちゃんがキャスターとして政治・経済の話題に生活者目線で切り込むという内容です。ある時のテーマは「政治と金」。収録当日の朝、山ちゃんは「蓮舫さん(@ renho_sha)の意見とか聞けないかしら...」とつぶやきました。そのことを蓮舫さんがツイッター上で人づてに知り(「リツイート(retweet)」という、他の人のつぶやきを引用して紹介する機能が使われました)、ツイッターを使って今度は直接山ちゃんに連絡。そして収録の数時間前に蓮舫さんの出演が決まり、実際に番組に参加することになったのでした。

芸人さんの日常が分かるだけでなく、思いがけない人がつながり、さまざまなアイデアが現実になっていく様子も見られるツイッター。6月にはいよいよルミネtheよしもとで「YTA Twit Live~よしもと呟人(ついんちゅ)大集合SP!~」という、ツイッターをやっている芸人さんたちのライブが行われます。こうなると、『アメトーーク!』(テレビ朝日)に「ツイッター芸人」企画が登場する日もそう遠くないかも。今後も芸人さんならではのツイッター活用術を楽しみにしたいところです、なう。


※ツイッターに関する詳しい情報。 「Twitter公式ナビゲーター」http://twinavi.jp/guides

※ツイッターをやっている芸人さんについて。 「有名人Twitter(ツイッター)」http://www.talenttwitter.com/tllink/ct_4

※現在発売中の「マンスリーよしもとPLUS」でも「Twitter芸人」の特集が組まれています。分かりやすい使い方も指南しています http://www.yoshimoto.co.jp/myp/

第2回:26歳が運命の分かれ道!?
2010年05月06日

皆さんは「26歳の法則」をご存知でしょうか?時代をつかさどる人は26歳の時にターニングポイントを迎える、というこの法則、実はこれを唱えているのが、博多華丸・大吉の「児玉清のモノマネをするほうじゃない芸人」、博多大吉さんです。

大吉さんの著書『年齢学序説』(幻冬舎)によれば、ドリフターズで荒井注さんが抜けた後に加入した志村けんさんが、人気を不動のものにする「東村山音頭」を発表したのは26歳の時。明石家さんまさんが『オレたちひょうきん族』(フジテレビ)で、急病の高田純次さんの代役という形からブラックデビルを演じることになったのも26歳の時。そして、ナインティナインの今も続く人気番組『めちゃ×2イケてるッ!』(フジテレビ)がスタートしたのも26歳の時だったとのこと。確かに、3組とも26歳の時の出会いが奏功して活躍を続け、今も衰えない人気を誇っています。

平々凡々と暮らしている私には、こんなドでかいターニングポイントなどもちろんありませんでしたが、思い起こしてみれば、翻訳者という仕事を意識し始めたのが26歳ぐらいだったんじゃないかと思います。前々から興味を抱いていた翻訳の勉強を始めたのがちょうどその頃。帰国子女でもなければ、留学経験があったわけでもなかった私は、様子見にとまず通信教育からスタートしました。その後、一念発起してロンドンへ。アフリカ系の移民が多く暮らす南の町・ブリクストンで短くも濃い時間を過ごしたのでした。残念ながら、英語の上達具合はまあまあ...という程度でしたが、異国の地での経験にカルチャーショックを受けながらも、外国の人たちに受け入れてもらえたことに自信のようなものを感じたのを覚えています。それから紆余曲折あって今に至るわけですから、私にとっても「26歳」はひとつのポイントの年齢だったのかもしれません。

大吉さんは『日経エンタテインメント』5月号で、これからターニングポイントを迎えるであろう「26歳」も挙げています。お笑い界では『爆笑レッドカーペット』(フジテレビ)などで人気のジャルジャル、2人の平均年齢が26歳のはんにゃ、また芸人さんではありませんが、関根麻理さんやえなりかずきさんなどにも期待しているそうです。そして、私が注目したい芸人さんは...と言いたいところですが、個人的に目が離せないという点では芸人さんと肩を並べる、アイドルを推してみたいと思います。それは関ジャニ∞の大倉忠義さん。ジャニーズ所属ながらしゃべりが達者、という若手芸人的な要素を併せ持つ関ジャニですが、その中で大倉さんはおとなしい存在。それでも最近は1人で活動する機会も増え、昨年は『必殺仕事人2009』などに出演しています。そしてこの『必殺』がきっかけとなり、今年は秋公開予定の映画『大奥』に出演することになりました。『大奥』は今、大人気の嵐の二宮和也さんが主演。となれば、作品が話題になるのは必至ですし、しかも大倉さんの役どころは二宮さんと敵対する存在なので、おのずと大倉さんにも注目が集まるはず。大倉さんが26歳を迎えるのは来年ですが、映画の公開時期を考えると、『大奥』をきっかけに人気が増し、来年さらに飛躍、という流れもアリではないかと思うわけです。そして、近いうちに「たっちょん」という愛称が定着する日が来るのかも。

ちなみに、『年齢学序説』には、26歳以外の年齢がターニングポイントになったであろう人の話も出ています。大吉さんは言います。「自分で自分を諦めるというタイミングは、永遠に訪れないのだ」。さて、あなたのターニングポイントはいつでしたか?それとも、これから迎えるところですか?