Text by 松澤友子
7月27日(火)、アンジェリーナ・ジョリー主演のアクション・サスペンス「ソルト」のジャパンプレミア試写会に行ってきた。
このジャパンプレミアでは、本編の上映前に、レッドカーペットにアンジェリーナ・ジョリーが登場。同日昼間に行われた記者会見では黒のパンツスーツだった彼女だが、レッドカーペットでは黒のドレス姿で登場。背中が大きく開き、太ももの付け根から深いスリットが入った黒いドレスは、彼女のスタイルの良さを際立たせていた。
また装いのみならず、ドレスに身を包んだアンジーの立ち振る舞いは、女性らしい優しさと、気品に満ち溢れていた。彼女を直接見るのは初めてだったが、そのキラキラしたオーラに、思わずうっとりとしてしまった。
レッドカーペット上でのファンサービスが終了すると、いよいよ舞台挨拶だ。アンジーが登場するやいなや、会場からは黄色い歓声が上がった。舞台上でのインタビューでは、「今回の作品は、これまでのファンタジー色の強いアクション映画とは異なり、現実世界でのストーリーだったので、よりタフで激しい作品に仕上がっている」とコメントし、今回の役柄を演じるにあたり、実際に女性スパイに会って話を聞いた、というエピソードも話した。
本編はアクション・サスペンスと言うだけあり、謎めいたストーリーの中に、激しいアクションシーンが満載。ソルトは本当にロシアのスパイなのか? 彼女の真の目的は一体何なのか? 物語が進むにつれ、この謎が少しずつ明らかになっていく。が、二転三転するストーリーは、驚きの連続で、観る者に息をつく暇すら与えてくれない。そしてもちろん、アクションも見どころの1つ。1時間40分という本編では終始、体当たりのアクションシーンが続く。特に、逃亡を試みるソルト(アンジェリーナ・ジョリー)が高層マンションを壁伝いに移動するシーンでは、手に汗を握りつつも、彼女のしなやかな動きに魅了された。
激しいアクションが続く一方で、女性スパイの内面の描写も印象的だ。冷徹なスパイではあるが、そこにいるのは生身の女性。過酷な訓練に耐え、強靭な肉体と精神を手に入れても、繊細な心は失っていない。相手に危険が及ぶことを承知の上で、人を愛してしまうこともある。自分の任務を全うするために、必死に感情を押し殺すソルトの姿からは、強さと同時に「ただの1人の女である」という儚さを感じた。
複雑なストーリー展開やアクションに加えてアンジーの美しさに魅了され、あっと言う間に過ぎ去り充足感に包まれた1時間40分だった。