10月のテーマ:何かを始めたきっかけ
こんにちは。翻訳センターの浅野です。
10月の「4月期実践コース修了生対象トライアル」、「オープントライアル」では計8名の合格者が出ました。今までの学習の成果が出てトライアルに合格した8名の方、本当におめでとうございました!!
今回、残念ながら合格できなかった方は、Q&Aセッションでご自分の原稿と納品原稿を見比べて、疑問があれば担当者に質問をして、次回に生かしてください。また、今回トライアルに合格した方も、これからが本番ですので、気持ちを引き締めてOJTに臨んでください。
さて、今回の"キラリ"ではトライアルに合格する秘訣をお教えします。それは『テレビ番組をたくさん見ること』です。"何だ、そんなことか..."と肩透かしを食らった気分になった方もいるかもしれませんね。しかし、映像翻訳者としてトライアルに合格するのみならず、息の長い映像翻訳者になるためには、なるべく多くの作品を見て、1つでも多くの表現を自分のものにすることが一番効果的なのです。
もし皆さんが建築家であれば多くの建築物を、写真家であれば多くの写真を見て研究するでしょう。映像翻訳者であれば、多くの字幕・吹替え作品を見て研究するのは当たり前です。ドラマや映画、情報番組などで使われている表現を自分のものとしてストック化していくことで、1つの英単語の訳語に関しても選択肢が増え、ひいてはそれが自分のボキャブラリーとなって定着するのです。
もちろん、表現だけではなく、番組の構成・演出を意識しながら観ていることで、流れを意識した翻訳をしなければならないことが分かるでしょう。
面談の際、私は多くの方に"テレビを見ていますか?"と質問しました。多くの方が、"忙しくて..."、"ケーブルに加入していないので..."という理由で見ていないと答えました。
私は、どんなに遅く帰宅して疲れていても、30分だけはCS放送の番組を見る時間を作ると決め、これを5年間継続しています。
字幕・吹替え・VOなど、アウトプットはどんな形式の番組でも構いません。"勉強"と構える必要もありません。(ちなみに私が毎日テレビを見るきっかけとなったのは、某アメリカン・レスリングエンターテイメント番組でした)
最初はご自分の興味のある番組を1週間に1本見るだけでもいいのです。そこでキラリと光る表現が見つかれば、それがきっかけとなって、自然と他の番組も見て研究したいと思うようになります。この蓄積は必ず、将来役に立つ財産になるはずです。「1日30分」を目標にテレビ観賞を始めてみませんか?