6月のテーマ:パソコン
いまや映像翻訳者の作業に欠かせない存在となった"パソコン"パソコンを使いこなせないと、作業に支障が出ることが多くなってきた今日この頃。というわけで、今回は、私が考えるパソコンとの上手な付き合い方を紹介したい。
皆さんの中でも、パソコンが苦手で...という方は意外と多いと思う。
そして、厄介なことに、特に映像翻訳者にとって、パソコンは必携ツールと言っても過言ではなくなってしまった。
さらに映像翻訳実務では字幕制作ソフトの使用が必須となる場合が多く、パソコンに苦手意識を持っている人の肩身がどんどん狭くなっていることは想像に難くない。
そこで、今回のキラリでは、パソコンと付き合う際に必要な心得2カ条を伝授する。ちなみに、これらの心得は、最近私が学んだイヌのしつけの方法とまったく同じだ。
【心得その1】 パソコンはリーダーではない!
"権勢症候群"という言葉をご存知だろうか? 本来の正常な主従関係が逆転してしまうことで、イヌのしつけなどで、よく使われる言葉だ。
もともと服従心の強いパソコンが、持ち主の誤った使い方で自分が群れのリーダーだと勘違いしてしまい、持ち主にとっては傍若無人な振る舞いに及ぶことがある。
しかし、リーダーは持ち主であり、パソコンの進むべき道を示してくれる存在でなければならない。パソコンに対しては毅然とした態度で臨むべきだ。
だから、とにかくいろんなボタンなどを押したり、クリックしてみること。一番いけないのは"これをするには、何をどうすればいいの?"とパソコンに判断を委ねてしまうことだ。
むしろ積極的に、"ここをこうしたら、どうなるんだろう?"という気持ちで主導権を握り、様々な試みを実行に移してみるといい。
そうすれば、自分のパソコンの性格や機能が手に取るように分かると共に、パソコン側でも"この人なら、僕がリードしなくてもいいんだな"と、安心して扉を開いてくれるはずだ。
【心得その2】 しっかりできたら褒めてやろう!
心得その1では、"リーダー""主導権"などと書いたが、これは何もただ単に命令に従わせればいいということではない。
持ち主の要望を的確にかなえたら、成果を認めてご褒美をあげよう。ステキな壁紙や最適化をしてあげるのも効果的だ。いい環境で動くことが出来れば、パソコンもあなたの要望に、より速く正確に応えてくれるようになるはずだ。こうして、持ち主とパソコンの間でしっかり信頼関係を築くことができれば、パソコンが単なる道具・所有物ではなくなり、愛着が湧いてくる。そうすれば、もう恐れなど抱くことはなくなるはずだ。ちなみに私のパソコン(マックイーン君)は2週間ごとに壁紙を変え、1月に1度は必ず最適化をしてやっている。
あとは、パソコンと一緒に何をしたいのかをあらかじめ決めて、パソコンに向かうことも大切だ。スポーツでも映画でも何でもいいので、何かを調べる、何かを極めるという目標を持とう。好きなことをするためならば、苦労を惜しまないのが人間というもの。とにかく試行錯誤を繰り返して、目標にたどり着いた暁には、きっと、その分野のプロフェッショナルになっているはずだ。