発見!今週のキラリ☆

« vol.122 「Occupy Movement」 by 藤田彩乃 | 発見!今週のキラリ☆ トップへ | vol.124 「嘘の共有」 by 相原拓 »

vol.123 「スーパースター」 by 野口博美


11月のテーマ:仕事

世の中には、それはそれは多くの職種が存在する。どの仕事にも大変な面があるだろうが、知れば知るほど、その過酷さに感銘を受けるのが、私が愛してやまないアメリカのプロレス団体、WWEのスーパースター(レスラーのこと)という職業だ。

私が彼らの番組を初めて見た時の第一印象は、きらびやかなライトや花火と共に華々しく登場し、数分闘って退場する、それだけで大金をもらえるなんて楽な仕事だなといった感じだった。K-1とかの格闘技に比べたら、ちっとも痛くなさそうじゃん、とも思っていた。

しかし番組を見続けていくうち、彼らは1年のうち300日以上をアメリカだけでなく世界中を飛び回って公演を行っていることを知った。WWEはプロレスではなく、台本がある"スポーツ・エンターテインメント"なので、試合がどう展開するかも前もって決まっている。でも、地上数メートルのところに設置された金網の上から床に飛び降りたり、バカでかいハシゴでぶん殴られたりするのは、まぎれもなく生身の人間。スターたちは、命懸けで闘っているのだ。

若くして亡くなるスターも少なくない。エディ・ゲレロという皆に愛されたラテン系スター(字幕での彼の一人称は"オイラ"。珍しいですね)も38歳という若さでこの世を去った。早世するスターが多いのは、ステロイドを使用しているせいとも言われているが、厳しいスケジュールの中で体を酷使していることも関係しているのかもしれない。

最近では私のお気に入りだった長いアゴを持つカナダ出身のイケメンスター、エッジが引退してしまった。ずいぶん前に首を痛めたことが原因で、長年、体にしびれを感じていたらしい。「これ以上続けたら、歩けなくなる」と医師に宣告され、やむなく引退を決意したそうだ。体がボロボロなのに闘い続け、つらい様子などみじんも見せずに観客を楽しませてくれた彼に拍手を送りたい。彼の勇姿がもう見られないのは悲しいことだが、別の道で活躍してくれることを願っている。

何だか自分の趣味を紹介するだけになってしまったが、何と来週、WWEが日本にやってくる! しっかりチケットをゲットした私は、彼らの激闘を生で観戦するのを心待ちにしている。