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未知なる笑いとの遭遇!『宇宙人ポール』の予告編
2011年11月18日

【written by 鈴木純一(すずき・じゅんいち)】映画を心の糧にして生きている男。『バタリアン』や『ターミネーター』などホラーやアクションが好きだが、『ローマの休日』も好き。
【最近の私】『ウィンターズ・ボーン』を観ました。ミズーリ州を舞台に、17歳の少女が遭遇する恐ろしい試練に凍りました。家族の絆も描いたサスペンス映画の傑作です。
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僕が子どもの頃、「木曜スペシャル」というテレビ番組で時々UFO特集が組まれていた。それを観ながら、子供心に「UFOとか宇宙人はいるかも」と思っていたのだった。そのせいか大人になった今でも、宇宙人が登場する映画は好きで観ている。今年は『SUPER 8/スーパーエイト』や『世界侵略:ロサンゼルス決戦』、『スカイライン‐征服‐』など、宇宙人が登場する映画が多かった。今回はそんな「宇宙人映画イヤー」の2011年を締めくくる作品『宇宙人ポール』の予告編を紹介したい。今年9月に行われた「したまちコメディ映画祭」でも上映されたので、この映画を知っている方も多いだろう。

予告編はまず『2001年宇宙の旅』(1968年)の荘厳な音楽が流れ、「2011年の冬、人類はいまだかつてない、未知なる奇跡と遭遇する」のテロップから始まる。そこに映るのは、2人のイギリス人、グレアム(サイモン・ペッグ)とクライブ(ニック・フロスト)の乗るキャンピングカー。そしてグレアムが言う。「信じられない。エリア51だぜ」。エリア51とはネバダ州にあるアメリカ空軍が管理している地区で、墜落したUFOに乗っていた宇宙人が運び込まれた場所とウサワされているエリアだ。喜ぶ2人は、少年のまま大人になった「子ども大人」のよう。そんな彼らが、なんと本物の宇宙人と遭遇する。
サイモン・ペグとニック・フロストは『ショーン・オブ・ザ・デッド』(2004年)や『ホットファズ 俺たちスーパーポリスメン!』(2007年)にも出演。この『宇宙人ポール』では主演のほか、共同で脚本も書いている。

さて、宇宙人は名前をポールといい、頭と目が大きくて体が細い「グレイ」と呼ばれるタイプだ。彼の乗ったUFOは60年前に地球に不時着。その後、アメリカ政府に協力していたのだが、解剖されそうになって逃げ出してきた。そんなポールは人間の言葉を話すことができ、偶然出会った2人に故郷の宇宙へ戻る手助けを請う。政府の下から逃走した彼は「メン・イン・ブラック」に捕らわれると、脳みそを切り取られるのだ。「メン・イン・ブラック」とは地球に来た宇宙人を監視する、アメリカの組織で働く黒いスーツの男たち。映画『メン・イン・ブラック』(1997年)でウィル・スミスとトミー・リー・ジョーンズが扮していたと言えばお分かりだろう。『宇宙人ポール』でこれを演じるのは『マイレージ、マイライフ』(2009年)のジェイソン・ベイトマン。ポールの低くていい声を担当しているのは『グリーン・ホーネット』(2010年)のセス・ローゲンだ。

かくして、グレアムとクライブのポールを故郷に送り届ける旅が始まる。時にはポールを人間のように変装させて周囲の目をかわし、またある時には建物の爆破に巻き込まれ、そしてまた別の時にはメン・イン・ブラックに追い詰められる。こうして彼らの旅は思わぬ大冒険へと変わっていくのだった。

『宇宙人ポール』の監督は青春コメディの傑作『スーパーバッド 童貞ウォーズ』(2007年)のグレッグ・モットーラ。予告編を見る限り、この作品は『ET』『未知との遭遇』などのスピルバーグ映画へのオマージュを捧げつつ、少年のような大人たちが宇宙人を助けようとする青春映画になっている予感がする。「木曜スペシャル」を観て宇宙人の存在を信じた自分も、この映画を観て子ども心に戻りたいと思います。

なお、予告編の最後には、ポールが傷ついた鳥を手に取るシーンが出てくる。彼は宇宙人の超能力で傷を治し、鳥は再び元気に羽ばたく。それを見たグレアムとクライブが「軌跡だ!」と感動するのだが、その直後、何とポールがXXXXX!どういうオチかは予告編を観てください。

今回注目した予告編


★『宇宙人ポール』
監督:グレッグ・モットーラ
出演&脚本:サイモン・ペッグ、ニック・フロスト
12月23日より公開
公式サイト:http://paulthemovie.jp/