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【予告編コラム】 みんな、みんな生きかえれ! 『フランケンウィニー』の予告編
2012年11月09日

【written by 鈴木純一(すずき・じゅんいち)】映画を心の糧にして生きている男。『バタリアン』や『ターミネーター』などホラーやアクションが好きだが、『ローマの休日』も好き。
【最近の私】BS放送で『ブルーサンダー』『レッドブル』など、80年代の映画を観直しています。面白さを再発見できるのですが、初めて観た時から20年以上も経ったのかと、年月の流れも実感しました。
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今回紹介するのは『フランケンウィニー』の予告編。もし死んだペットが生きかえったら?という内容なのだが、実は僕も小学生の時、実家で犬を飼っていた。そして、その犬が死んだ時は「できることなら生きかえってほしい」とまで願ったほど、愛してやまない存在だった。そんなわけで、『フランケンウィニー』は空想の世界の話とは思えない作品になりそうな気がしている。
『フランケンウィニー』は、バートン監督が1984年に撮った同名の短編が元になっている。モノクロという点は共通しているが、短編では実写だったものが今回はストップモーションアニメでリメイクされた。

予告編は、映写機で映し出された映像の中で、主人公の少年・ヴィクターと彼の愛犬スパーキーが遊んでいる場面から始まる。しかしスパーキーは事故に遭い、すでにこの世にいない。悲しみにくれるヴィクター。彼の母親は「死んでも、心で生き続けるの」となぐさめるが、ヴィクターはポツリと言う。「そんなのイヤだ。ずっと一緒にいたい」。

場面は変わって、ヴィクターが通う学校の授業。先生が死んだカエルに電気を流すと、カエルの足がビクビクッ!と動く。そして、「死んでいても、筋肉は電気に反応する」という先生の言葉を聞いたヴィクターは名案を思いつくのだった。「電気でスパーキーを生きかえらせるんだ!」

ヴィクターは自宅に大がかりな装置を設置し、スパーキーに電流を流して生きかえらせようとする。子どものヴィクターに何でそんな装置が作れるの?というツッコミはやめましょう。実験の結果は...大成功!スパーキーが見事生きかえった!

しかし、スパーキーの姿は痛々しく、ツギハギに見える傷痕が残っている。フランケンシュタインのような「フラン犬(けん)」で、子どもが観たら夢に出てきそうなビジュアルだ。
死んだ人が生きかえる"フランケン映画"としては、事故死した息子を蘇らせる『ペット・セメタリー』や、亡くなった恋人をロボット化する『デッドリー・フレンド』がある。人間だろうと犬だろうと、死んだものが生きかえったりしたら大騒ぎになるのは当たり前のこと。この作品でも、スパーキーが蘇ったことを知ったヴィクターの同級生たちは「どうやって生きかえらせた?」と疑問を抱き、生きかえった犬を恐れる大人たちはヴィクターとスパーキーを追い詰める。しかし、詰め寄ってくる人間の方がよっぽど恐ろしいのだが...。

バートン監督の映画には、異形だが魅力的なキャラクターが登場する。『シザーハンズ』の腕がハサミになった主人公や、『ナイトメアー・ビフォア・クリスマス』のお化けたちなどが愛情を込めて描かれてきた。『フランケンウィニー』でも、たとえ死んでいても飼い主を好きなスパーキーは、バートン映画らしいキャラだと言える。

そして予告編では、スパーキーが蘇生した方法を知ったヴィクターの同級生たちが、「犬ではなく、もっと大きなものを蘇らせよう」と考え始める。ここらへんはオリジナル版とは異なる展開だ。予告編の最後では、怪獣のような巨大な足が登場するのだが、果たして生きかえったものは一体!?続きは映画館で確認してきます!

今回注目した予告編


★『フランケンウィニー』
監督:ティム・バートン
声の出演:チャーリー・ターハン、キャサリン・オハラ、マーティン・ショート、マーティン・ランドー、ウィノナ・ライダー
12月15日より公開
公式サイト:http://www.disney.co.jp/movies/frankenweenie/index.html