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【予告編コラム】 世界一ダメなテディベアが出没!『テッド』の予告編
2013年01月18日

【written by 鈴木純一(すずき・じゅんいち)】映画を心の糧にして生きている男。『バタリアン』や『ターミネーター』などホラーやアクションが好きだが、『ローマの休日』も好き。
【最近の私】新年になって『96時間/リベンジ』『LOOPER/ルーパー』など、観たい映画が次々と 公開されています。映画代を捻出しないと。お年玉が欲しいです。
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人間と、人間以外の生き物との交流を描いた映画は多数ある。例えば、人間と馬なら『戦火の馬』があるし、人間と宇宙人なら『ET』が有名だ。最近ではこのブログでも取り上げた『宇宙人ポール』という作品もあった。今回紹介するのは、本来は「生き物」ではないのだが、なぜか命を吹き込まれて生き物になったクマのぬいぐるみと人間の交流を描く異色のコメディ『テッド』の予告編である。アメリカでは『ミッション:インポッシブル/ゴースト・プロトコル』『メン・イン・ブラック3』を抜くミラクルヒットを記録したヒット作だ。

予告編は「この世から魔法は消えてしまったと言われている」というナレーションから始まる。
主人公ジョンが、クマのぬいぐるみのテッドに言う。「キミとおしゃべりできたらいいのに」 そして少年の純粋な願いは奇跡を起こし...「ジョン、キミは親友だ」何とテッドが言葉を発した。
喜ぶジョンだが、彼の両親は「クマちゃんのお化け!」とパニック。ぬいぐるみが話したら、当然のリアクションですよね。

それから27年後。ジョン(マーク・ウォールバーグ)は中年になった。一方、テッドは外見こそかわいいテディベアのままだったが、中身はしっかり中年になり、よからぬものを吸ったり、セクシーなお姉さんたちを家に連れ込んだりする、品性下劣なクマになっていた。
27年間同居し、すっかりベッタリの2人。ジョンには4年交際して結婚を考えている恋人ロリー(ミラ・ニクス)がいるが、テッドは「俺たちは27年も一緒にいるんだ。このモコモコの指にはめてよ~」とじゃれつき、ジョンにウザがられる。このやりとりは、まるで、どちらかがやりすぎて泣くまでやめない子どもたちのようだ。

しかし、そんなテッドをよく思っていないのがロリーだった。彼女の目には「ただの中年オヤジ」にしか映らず、家から追い出そうとするが、ジョンには「親友」。結局、ジョンはテッドと別れて暮らすことになり、就活を始める。面接で「何ができる?」と聞かれたテッドは「お前の女房を寝取ることだ」。前途多難である。
「こんなダメなクマに成長するなら、お前なんか要らなかった」とジョンに言われたテッドは激昂。殴り合いのケンカをするが、最後は「愛してる」「俺もさ」と涙ながらに仲直り。どこまでも依存し合う、ダメ中年男と中年クマ。ともあれ、テッドは何とかスーパーでの職を得て、働くことになるのだが、果たして彼らの運命は?

ジョン役のウォールバーグはこれまで『ザ・シューター/極大射程』『ディパーテッド』などアクションやサスペンス映画に出演している。しかし『アザー・ガイズ 俺たち踊るハイパー刑事!』でコメディに開眼したのか、本作で再度お笑いキャラクターに挑戦している。ちなみにテッドの声は、本作の監督セス・マクファーレンが担当。テッドの動きもマクファーレンがモーションキャプチャーで演じている。

だらしのないテッドは、いつまでも大人になれないジョンの分身だ。だからジョンはテッドと離れられないのだ。この映画は、ジョンがぬいぐるみのテッドと決別することで、大人に成長する物語では、と推測する。果たしてジョンは子ども時代から脱却できるのか?映画館で確認してきます!

今回注目した予告編


★『テッド』
監督:セス・マクファーレン
出演:マーク・ウォールバーグ、ミラ・ニクス
1月18日より公開
公式サイト:http://ted-movie.jp/l