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【予告編コラム】監督と主演俳優による、観客への挑戦。『オンリー・ゴッド』の予告編
2014年01月17日

【written by 鈴木純一(すずき・じゅんいち)】映画を心の糧にして生きている男。『バタリアン』や『ターミネーター』などホラーやアクションが好きだが、『ローマの休日』も好き。
【最近の私】Coming soon...。
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気に入った映画を撮った監督の新作は、期待が高まるものだ。今回紹介するのは、『ドライヴ』の監督ニコラス・ウィンディング・レフンと、主演俳優ライアン・ゴズリングが再び手を組んだ新作『オンリー・ゴッド』の予告編である。 予告編は監督・脚本ニコラス&主演俳優ライアン 『ドライヴ』コンビの熱狂が再び―― のテロップから始まる。

『ドライヴ』は徹底的にそぎ落とされたセリフ、印象的な音楽、そして計算された色彩と画面構成が、世界中で絶賛された作品だ。カンヌ映画祭では、レフンが監督賞を受賞している。

新作『オンリー・ゴッド』の舞台はタイ。ライアンが演じるのは、タイでボクシングを営むジュリアン。そのジュリアンの兄が何者かに殺害される。すると、ジュリアンの母親(クリスティン・スコット・トーマス)が、「お前の兄であり、私の息子が死んだ。もし死んだのがお前ならば、彼は弟の仇を討って、首を持ってくるわ」と、息子に復讐を命じる。そして、復讐の道をたどるジュリアンが出会ったのが、元警察官だと名乗る謎の男・チャンだった...。

この作品については、以下のように絶賛する海外のメディアのコメントが並ぶ。
全世界賛否両論の衝撃作
「心をわしづかみにされる、正真正銘の優れた才気」
「一切妥協しないこの映画はペテン師たちを地獄に落とすであろう」
「今年の映画で最もショッキングで素晴らしい作品だ」

...唯一、「ペテン師たちを地獄に落とす」というコメントの意味が分かりませんが(笑)、観れば分かるんでしょう。

一方...
「なぜこの映画が笑いとばされないのか理解できない」
「今年一番才能のあるコンビが放った、最も悪趣味な映画」

という、ほめているのか、けなしているのかというコメントもある。

こうなると、どんな映画なのか観たくないですか?自分は観てみたいです。

予告編に流れる音楽は、『ドライヴ』でも音楽を担当したクリフ・マルチネス。彼はレッド・ホット・チリ・ペッパーズの元ドラマーで、ステイーブン・ソダーバーグ監督の作品の音楽も手掛けています。

あなたの創造力と感性が試される。この復讐は神への挑戦。

予告編は、ライアンの「明らかに好き嫌いが別れるパーソナルな映画」と、レフン監督の 「この映画は、今までに私が作った映画の蓄積だ。フルスピードで創造の衝突を起こしてみたかった」というコメントで終わる。『オンリー・ゴッド』の予告編では、『ドライヴ』に連なる色彩と画面構成、低音で不穏な音楽、そして暴力描写が描かれている。『ドライヴ』にハマった者の感性を刺激する内容になっているのだ。さらに監督&主演俳優による、挑発的なコメント。

この予告編は、観客への挑戦です。覚悟して本編を観に行ってきます!

今回注目した予告編


★『オンリー・ゴッド』
監督:ニコラス・ウィンディング・レフン
出演:ライアン・ゴズリング、クリスティン・スコット・トーマス
1月24日より公開
公式サイト:http://onlygod-movie.com/