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【予告編コラム】 ゾンビの恋の物語、『ウォーム・ボディーズ』の予告編
2013年08月23日

【written by 鈴木純一(すずき・じゅんいち)】映画を心の糧にして生きている男。『バタリアン』や『ターミネーター』などホラーやアクションが好きだが、『ローマの休日』も好き。
【最近の私】香港映画の鬼才、パン・ホーチョン監督の特集上映がシネマート六本木で開催されています。未見の作品もあるので、この機会に観てみたいです。
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今年の夏はブラッド・ピット主演の大作『ワールド・ウォーZ』や、オサマ・ビンラディンがゾンビになるという『オゾンビ』など、ゾンビ映画が続けて公開される。その中から、今回は『ウォーム・ボディーズ』の予告編を紹介したい。 予告編は、ゾンビが人間を襲う世界から始まる。

世界の終わりに恋が襲ってきた

予告編は、まず主役のゾンビ男子がナレーションと共に登場する。彼の名は「R」。なかなかのイケメンだが、「僕は何をしている?なぜ人と関われない?そうか、僕は死んだんだ」と自分の現状に気づくのが遅すぎ。そして、ゾンビが人間と関われないのは人を食べてしまうから、ということも忘れている。実は彼の名前が「R」なのも、自分の名前を思い出せないせいなのだ。どうやら、ゾンビになると記憶力が弱くなるらしい。
さらにこの映画には、ゾンビが干からびたような"ガイコツ"も登場する。予告編だけでは分からないけれど、何らかの理由でゾンビとガイコツは敵対しているようだ。ある日、いつものように人を襲っていたRは、ゾンビを倒そうとマシンガンをかまえる女子、ジュリーと出会う。
今まで、刑事がゾンビになる『ゾンビコップ』や、ゾンビをペットにしちゃう『ゾンビーノ』など、変わった設定のゾンビ映画は色々あったが、『ウォーム・ボディーズ』は、なんとゾンビと人間の恋愛ドラマ。Rとジュリーの"ゾンビ・ミーツ・ガール"をきっかけに、異色の展開となります。

そして僕は恋に落ちた。

ジュリーに恋をしたRは、彼女を食べるどころか、自分の仲間であるゾンビの群れから守ろうとする。ジュリーに対し、「ゾンビのフリをすればいい」とアドバイスをするが、その大げさなゾンビの真似は、明らかに「やりすぎ...」。そういえば、『ショーン・オブ・ザ・デッド』でも人間たちがゾンビのマネをして、ゾンビから逃げようとする場面がありました。

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ジュリーはRに「親切なゾンビね」と言い、不気味なゾンビが写るDVDのジャケットとRを見比べる。ちなみにこのDVDは、疫病で死んだ人々がゾンビ化するイタリアの映画『サンゲリア』。ジャケットのゾンビは、イケメンのRとは似ても似つかない「ホンモノ感」がある。
ここでジュリーの父親役として、なんとジョン・マルコヴィッチが登場。「ゾンビは残酷で感情がなく、とても危険だ」とゾンビへの警戒を強める。父親としては、娘の彼氏がゾンビだったら反対するのは当然のこと。そして、Rとジュリーは当然のごとく引き離される。しかし、恋は誰も邪魔できない。逃避行に走る2人だったが、Rの恋がきっかけなのか、他のゾンビに異変が起き、ゾンビが人間に戻るという事態が発生。しかし父マルコヴィッチは、そんなものを信じるはずもなかった。
人間とガイコツに追われながら、逃亡を続ける2人。「僕たちは変われる」と言うRに、ジュリーは「あなたの体、前より温かくなっている」と言う。ウォーム・ボディー(体温が上昇)するRは人間になれるのか?そして2人の恋の行方は?結果は映画館で確認してきます!

今回注目した予告編


★『ウォーム・ボディーズ』
監督 ジョナサン・レヴィン
出演:ニコラス・ホルト、テリーサ・パーマー、ジョン・マルコヴィッチ
9月21日より公開
公式サイト:http://dead-but-cute.asmik-ace.co.jp/