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【予告編コラム】自由のために、飲んで戦え!
『ワールズ・エンド 酔っ払いが世界を救う!』の予告編

2014年03月14日

【written by 鈴木純一(すずき・じゅんいち)】映画を心の糧にして生きている男。『バタリアン』や『ターミネーター』などホラーやアクションが好きだが、『ローマの休日』も好き。
【最近の私】最近、宮部みゆきの本を読んでいます。 お気に入りは『火車』です
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3月から4月は大学の卒業祝い、また職場の送別会や歓迎会などで、お酒を飲む機会も多い季節ではないだろうか。酒は飲んでも飲まれるなと言うが、映画では『ハングオーバー!消えた花ムコと史上最悪の二日酔い』など、飲んでハメを外すものが多い。そんな飲み映画から、今回は『ワールズ・エンド 酔っ払いが世界を救う!』の予告編を紹介したい。

予告編は、クエンティン・タランティーノ監督の「確実に笑えてノドが乾く」というコメントからスタート。他にもピーター・ジャクソン監督の「とにかく気に入った」。ギレルモ・デル・トロ監督の「大人の為のおとぎ話だ」という激賞が並ぶ。

かつての悪ガキ5人組が、アラフォーになって故郷に帰ってきた。そして彼らは、やり残したことを終わらせようと、ある計画を進める。それは...12軒のパブをハシゴ酒すること。1軒で1パイント(約568ミリリットル)のビールを飲む。合計で12パイント、つまり、約7リットルを飲み干すのだ。聞くだけでお腹が張りそうな話である。しかし、こんなハシゴ酒に意味があるのか?以前イギリスに行った時、ロンドンのパブで昼間からビールを飲む客がいた。彼らは「ビールは昼飯代わり」と言ってはばからない。特にギネスなら、栄養もあるという輩もいるほど。そんなパイントのグラスを手に盛り上がっていたのを思い出した。

予告編に戻る。5人組はパブ巡りの最後の店となる「ワールズ・エンド」を目指して飲んで大騒ぎをする5人。しかしその頃、世界はトンでもないことになっていた...。

『ワールズ・エンド』は、エドガー・ライト監督と主演のサイモン・ペッグ&ニック・フロストが手を組む作品として、『ショーン・オブ・ザ・デッド』『ホットファズ 俺たちスーパーポリスメン!』に続く3作目となる。『ショーン・オブ・ザ・デッド』は、知らない間に世界がゾンビであふれ、『ホットファズ』では田舎町で事件が起こるという、「主人公たちが知らない間に大変なことに!」というパターンだ。

しかも『ショーン』は『ゾンビ』などのゾンビ映画のパロディ、『ホットファズ』は『ハートブルー』などの警官アクション映画のパロディとなっていた。そして『ワールズ・エンド』でネタとなっているは、侵略SF映画のようだ。例えば、ジョン・カーペンター監督の作品だ。町がエイリアンに侵略される『光る眼』や、エイリアンが地球人になりすましている『ゼイリブ』など。他にもやはり宇宙生物が人間の体を乗っ取る『遊星からの物体X』もある。『ワールズ・エンド』は、エイリアンが地球を侵略しようとするのでは、と予想できる。

予告編の終盤は、5人組が侵略者たちと戦うはめに。

自由のために、飲んで戦え!

なんで飲んで戦うのか分からないが、飲み会で盛り上がるような高揚感がある。とりあえず、元ネタ映画にこだわらなくてもいい。こういうハメを外したコメディは酔った者、ではなく、ノった者の勝ちである。公開されたら、ぜひパイントビールを手に楽しみたい1本である。

今回注目した予告編


★『ワールズ・エンド 酔っ払いが世界を救う!』
監督:エドガー・ライト
出演:サイモン・ペッグ、ニック・フロスト
4月12日より公開
公式サイト:http://www.worldsend-movie.jp/