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第8回: 新たな流れから生まれた人気者たち
2010年08月26日

【written by きただてかずこ】 子供の頃からお笑いが好きで、オトナになった今もバラエティ番組を見なければ夜も日も明けぬ毎日。ライブにもしばしば足を運び、笑える喜びにどっぷり浸りまくっている。
【最近の私】先週、神田エリアのおいしいお店をエンターテインメントに絡めて紹介する『観たり聴いたり食べ歩いたり』の記事を書きました。そちらも合わせてご覧下さいませ。
 http://jvtacademy.com/blog/co/mitari/index.php 
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芸人さんが売れるきっかけと言えば、少し前までは『M-1グランプリ』のような大会で優勝することでした。しかし、ここ数年はバラエティ番組が増え、さらにその内容もネタ番組だったり、トークが中心だったり、あるいは大喜利のような形式だったりと多様化し、若手やオーソドックスな漫才をする芸人さんでなくてもチャンスを得られる機会が増えています。

その代表格のひとつがキュートン。『あらびき団』(TBS)でのポージング芸で大ブレイクしました。結成当時はみんな仕事がなく、椿鬼奴さんにいたっては芸人さんとしての活動も休止していた時期だったのだとか。それが今ではライブのチケットが瞬く間に売り切れるほどの人気者になり、発売日に涙を飲む人も多いと聞きます。かつては少数精鋭のコアなファンに見守られていたのが、これほどまでになったのはうれしくもあり、驚きでもあり...。特に、しんじさんが地上波のテレビに出る日が来るとは、5,6年前に初めて見たときには思いもよりませんでした。

「伊勢丹の紙袋で~す!」というフレーズでお馴染みのCOWCOWが全国区の人気者になったきっかけは、『爆笑レッドカーペット』(フジテレビ)。ルミネtheよしもとなどの劇場では、常に爆笑をかっさらう「劇場番長」でしたが、広く知られる機会にはなかなか恵まれませんでした。その一方で、劇場ではイベントの企画もするなど大いに活躍。そうして積み上げてきたものが花開き、現在は人気も伴って『笑っていいとも!』(フジテレビ)に多田さんのソックリさんが登場するまでになりました。相方の よしさんが『R-1ぐらんぷり』で3年連続決勝戦に残ったのも、コンビとしての人気の相乗効果があったからかもしれません。

こうして今も日々、新たな芸人さんがテレビに登場していますが、中でも私が推したいのは野性爆弾です。

野性爆弾は、高校の同級生だった川島邦裕さんとロッシー(城野克弥)さんのコンビ。次長課長やチュートリアル、ブラックマヨネーズと同期の芸歴16年目で、以前から芸人さんの間で大いに支持されてきました。ところが、独特のシュールでブラックな芸風は一般の幅広い層に受け入れられるものとは言いがたく、一部に熱狂的なファンを生みながらも、テレビに出る機会はほとんどありませんでした。それが笑いの多様化の追い風を受けて、最近は『笑う妖精』(テレビ朝日)や『やりすぎコージー』(テレビ東京)、『人志松本の○○な話』(フジテレビ)など、じわじわ露出が増えています。

少し前になりますが、6月に放送された『お笑い芸人親子で漫才王座決定戦スペシャル』(フジテレビ)では、川島さんがお母さんと登場。一見、コワモテでアウトローっぽい川島さんですが、お母さんにとっては、今もかわいい「くーちゃん(名前が「邦裕」なので)」。そんなお母さんが「優勝したらほしいもの」として挙げたのが、「野性爆弾の冠番組」でした。...残念ながら、このときは優勝を逃しましたが、今の様子を見ていると、近い将来、お母さんの力を借りなくても2人が冠番組をもてそうな気がします。

ちなみに、野性爆弾のファンの中には、KINKI KIDSの堂本剛さんもいます。以前、テレビ朝日で放送されていた、『堂本剛の正直しんどい』では、ゲスト出演した2人に自らネタをリクエストし、コントで使った小道具までもらったほど。アイドルさえも虜にしてしまう彼らの毒牙(笑)に、早めに引っかかってみませんか。