【written by 本間崇智(ほんま・たかとも)】ドラムを叩いたり、絵を描いたりして多忙な日々を過ごす。ここ数年はニューヨーク、ロンドン、メルボルンなどでアートフェアにも出展している。以前ロサンゼルスに住んでいたので今だにドジャースのファン。
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「タイ」という国から連想するものはたくさんある。美しいビーチ、崇高な生き物とされているゾウ、多くの歴史的建造物...。そして、この観光大国は旅行者だけでなく、ハリウッドやその他の国の映画業界も魅了してきた。タイで撮影された作品として有名なのが、「八十日間世界一周」(1956年、2004年のリメイク版も)、「ディア・ハンター」(1978年),「グッドモーニング, ベトナム」(1987年)、「スター・ウォーズ エピソード3/シスの復讐」(2005年)など。僕自身もタイには数回行ったことがあるが、なかなか行く機会がないときにはレモングラスやココナッツミルクがたくさん入った料理を食べて、タイにいる気分を味わっている。
JR神田駅から程近い「ブルーパパイヤ」はタイ人夫婦が経営するお店だ。店の前に立っただけで、タイ料理独特の香りが漂ってくる。笑顔がかわいらしいタイ人のお店の方に迎えられて席に着く。迷いに迷ったあげく空心菜炒め、イサーン式トムヤム、イエローカレーをオーダーした。
空心菜炒めは、見かけはシンプルだが塩加減がちょうどよく、チリの辛みが効いていておいしい。
イエローカレーはチキン、ジャガイモ、ピーマンなどのオーソドックスな具が入ったスタイル。トムヤムは、お店の人に聞くと、コリアンダー、レモングラス、チリ、タイのマッシュルーム、もち米(ジャスミン米)のパウダー、バイマク(葉)、カーなど沢山の隠し味が入っているとのこと。このトムヤムには豚肉も入っていたが、具は何でもおいしいと勧めてくれた。辛みと酸味がうまくマッチしている。夏に飲めば辛くてスッキリする、冬に飲めば体が温まるスープだ
今回は夜に訪ねたため、一品料理を頼んだが、「ブルーパパイヤ」はランチメニューもある。こちらはメイン料理から一品、サラダ系から一品、スープもしくはドリンクから一品ずつ選べてセットで880円とのこと。女性にもサラリーマンにも人気があるようだ。テイクアウトもできる。
★お店情報★
店名:タイカフェBLUE PAPAYA (ブルーパパイヤ)
ジャンル:タイ料理、カフェ、タイカレー
電話番号:03-3255-8814
住所:東京都千代田区鍛冶町2-8-1 平野ビル1F
交通手段:JR神田駅から徒歩30秒
営業時間:[月~土] 11:00~22:30
定休日:祝日 日曜
【written by 好中由起恵(よしなか・ゆきえ)】スイーツがだいすきで、食後にあま~いものは欠かせない。時間がなくて食べられないときでも、持ち歩けるチョコやグミなどを口にほうり込む。スイーツにあわせてブラックコーヒーを飲むのが至福のとき。
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恋愛小説のマエストロである江國香織は、自身が結婚する際に夫に約束してもらったことがあると、エッセイ集「いくつもの週末」に綴っている。それは、「何があったとしてもよその女にはチョコレートをプレゼントしない」というものだ。
―私はなぜか昔から、チョコレートは男が女に贈るものだと思っている。......甘くて贅沢な、快楽を伴って口のなかでとけるチョコレートは、男が女の心をとかすためのものだとしか思えないから。(「いくつもの週末」より)
この文章を読んでからというもの、もしもだいすきな男のひとがチョコレートを食べに連れて行ってくれたら、なんて甘美なことだろう...!と思わずにはいられなかった。しかし、誰かと一緒に行く前に、まずは一人でチョコレートを堪能したい。そこで今回は、いつか来る「その日」の下見として「ショコラ・バー パスカルカフェ」を訪れてみた。
「ショコラ・バー パスカルカフェ」の創業者でフランス出身のパスカル・カフェは1989年当時史上最年少でMOF(フランス最優秀職人)を獲得したショコラティエだ。彼はチョコレートには産地を厳選したカカオ豆を使い、素材そのものの持ち味を生かし、砂糖を出来る限り使わないというこだわりを持っている。
私が注文したのはボンボンショコラセット。お店で一番のオススメであるシャンパンとチョコレートの組み合わせを楽しむことにした。チョコレートは好きなものを選べて、店員さんのチョイスを聞くこともできる。私が選んだのはキャラメルガナッシュ、フランボワーズ、ナッツを飾ったスペシャリテの3つ。なかでもシャンパンと味わうフランボワーズは絶品だった。
ちなみにチョコレートの世界には「マリアージュ」という言葉がある。本来は「結婚」を意味するが、チョコレートの場合は「相性の良い組み合わせ」や「幸せな出会い」ということ。例えばチョコレートにナッツを加える。例えばシャンパンと一緒に味わう。そういう「幸せな出会い」によって、チョコレートだけでは味わうことのできない風味や余韻が広がっていくというのだ。今回は、この「マリアージュ」を身をもって理解し、チョコレートがより一層、甘美で深みのあるものに感じた。
チョコレートと恋は似ている。こっくりと甘いもの、渋くほろ苦いもの。味わうまでは分からない。しかし、それが双方の放つ魅力だ。
★お店情報★
店名:ショコラ・バー パスカルカフェ
ジャンル:カフェ、チョコレート
電話番号:03-3231-3475
住所:〒103-8265 東京都中央区日本橋2-4-1 日本橋高島屋 3F
交通手段:JR「東京駅」八重洲北口から徒歩5分 東京メトロ 銀座線・東西線「日本橋駅」B1出口 都営地下鉄 浅草線「日本橋駅」から徒歩4分
営業時間:10:00~20:00 定休日:不定休(高島屋に準ずる)