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第1回:アボリジニママはたくましい!
2010年04月22日

私は現在、オーストラリア・ブリスベンに住み、アボリジニを支援する専門組織、ノワカ(NWAICA-North West Aboriginal & Torres Strait Islander Community Association Inc.)で働いています。ノワカは、地域のアボリジニの人々のサポートやイベントなどを行なっており、アボリジニのママさんやその子どもたちと触れ合う機会が多くあります。

アボリジニのママさんたちは、若くして子だくさんなのが一般的。10代で最初の子供を産んで、25歳で5~6人の子持ちというのも珍しくありません。私の友人は30代前半で10人の子供がいます。しかも彼女は働くシングルマザーだと言うから驚きです。

アボリジニの人々は、あまり結婚という概念を持っていないようで、こうしたシングルマザーがたくさんいます。しかしみんなたくましく、責任を持って立派に子供を育てています。また、夫がいる場合でも、子供たち全員と血のつながりがあるとは限りません。夫(彼氏)のことを尋ねると、「暴力がひどいので別れた」とか、「今は刑務所にいる」などワイルドな答えが返ってくることも。みんな本当は、家族思いのいい人たちであるにもかかわらず、です。その根底には今もオーストラリアに残っている、アボリジニへの差別があります。

表面上、差別はなくなったように見えますが、アボリジニというだけで、就職すらできないこともたびたびです。その結果、生活保護を受け、何事にもやる気を見出せないまま毎日を送っている人々が大勢いるのです。さらに、現実逃避からアルコールやドラッグにはまっていく人も多く、これが家庭内暴力や犯罪を繰り返す原因のひとつになっています。

しかし、その一方で、状況を少しでも良くしようと社会に働きかける人や、子供たちの将来のために、しっかり父親・母親としての責任を果たしている人たちもたくさんいます。私は、ノワカの活動を通して、そうやって頑張っているアボリジニのママさんとパパさんを応援したいと思っています。

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  ヒップホップラッパーのパパ、ジェフリー                  友人ジェイムス(写真中央)の姉妹ファミリー
       最愛の娘とツーショット

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                            友人ナターシャの子どもたち