【written by
きただてかずこ】 子供の頃からお笑いが好きで、オトナになった今もバラエティ番組を見なければ夜も日も明けぬ毎日。ライブにもしばしば足を運び、笑える喜びにどっぷり浸りまくっている。
【最近の私】今年もまた1つ年を取りました。だからといって何も変わらないのですが、その「変わらなさ」を受け入れられるようになっていることこそが、年を重ねて変化したことなのかもしれません。...なんだか禅問答のようですが(苦笑)。
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先日、雑誌『TV Bros.』に「『探偵!ナイトスクープ』が今も神回を出し続ける理由」という記事が掲載されました。ご存知の方も多いかもしれませんが、『ナイトスクープ』は1988年に関西ローカルでスタートしたバラエティ番組。視聴者から寄せられた疑問の数々を、レギュラー出演陣である"探偵"たちが調査するという内容で、現在は関西を飛び出し、関東をはじめとするほかの地域でも放送され、全国にファンを生み出している番組です。
『TV Bros.』で"神回"として紹介されたのは、「10年以上口をきいていない父と母」。物心ついてから両親が会話をする姿を見たことがないという投稿者の依頼を受けて、カンニング竹山さんが調査に向かったのですが、調べたところ、2人が話をしない生活は実は23年も続いていました。母が父に話しかけることはあるが、父はそれに一切答えないと言う投稿者。そこでお父さんに理由を聞くと、「子供が生まれ、自分がほったらかしにされていると感じてスネていた」という衝撃の事実が判明しました(笑)。2人が話す機会を作るべく、思い出の公園でのデートをセッティング。長く逡巡した後、ようやく意を決してお父さんが話し出します。その姿は、陰で見守っていた投稿者やその姉たち、竹山探偵、さらにはスタジオで見守っていた人たちや視聴者を涙させ、笑顔にもしたのでした。
この依頼のように、『ナイトスクープ』に寄せられる内容は個人的なものがほとんど。そして、思わず涙してしまうVTRでも、どこかに笑いを含んだ仕上がりになっています。番組の総合演出・ディレクターを務める石田ひろきさんは『TV Bros.』のインタビューで「どんな依頼でも15秒に1回爆笑を狙おうという姿勢を一貫して守り続けている」とコメント。そして、笑いと涙という「とても仲のいい2つの組み合わせを引っ張り出すことを目指している」と話しています。
そういえば、先日放送された、「90歳の母親の『クロールで25メートル泳ぎたい』という夢を応援してほしい(「90歳のスーパーおばあちゃんの水泳」)」という投稿は、ほかの番組なら感動的な打ち出し方をしそうなものですが、「潜水したら2,3日は上がってこないかも」という息子のブラックジョークをそのまま使い、さらには意外と派手な下着が好みとか、今日のためにムダ毛の処理をするよう娘に言われたというエピソードも交えて、この番組らしい見せ方をしていました。そして、何事にも好奇心旺盛なおばあちゃんは、クロールで25メートルという目標をあっさり達成。さらには次の目標だったはずの背泳ぎでも、見事25メートルを泳ぎきっていました。
また、見る人に涙や笑いに包んだ勇気や感動を与える依頼とともに、ほかの番組なら取り上げない内容にもしっかりお応えするのも『ナイトスクープ』の面白いところ。番組はいつも1回を3つの依頼で構成していますが、「90歳のスーパーおばあちゃんの水泳」の回では、どれだけいびきをかこうが、白目をむこうが「眠っていない」と言い張る父を謝らせてほしいという、他の番組なら「知らんがな!」と一蹴しそうな依頼「寝てないと言い張る父」も放送。お父さんのことで苦労した麒麟の田村さんが探偵として向かいましたが、投稿者の父親もかなりタフ。完全に目をつぶり、眠っている自分の映像を見ても頑として認めませんでしたが、その理由を聞くと、「プライドが許さないから」。...このお父さんといい、「10年以上口をきいていない父と母」のお父さんといい、父親というのはなかなか複雑な存在なのかもしれません。
笑いと涙に包み込みながら、世の中の森羅万象を追及する『探偵!ナイトスクープ』。これからも、リラクゼーション要素を感じながら見続けたいと思います。
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きただてかずこ】 子供の頃からお笑いが好きで、オトナになった今もバラエティ番組を見なければ夜も日も明けぬ毎日。ライブにもしばしば足を運び、笑える喜びにどっぷり浸りまくっている。
【最近の私】先日、『ゴッドタン』(テレビ東京)の「マジ歌選手権」のライブに行ってきました。
フットボールアワー・後藤さんの生「ジェッタシー」は最高でした!てか、ただのブランキージェットシティでした(苦笑)。
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この春話題のドラマのひとつ『あまちゃん』(NHK)。登場人物たちの驚いた時の感嘆詞として使われる言葉「じぇ!」は今年の流行語大賞も狙えるのではないかと言う人もいるほどです。私も毎朝『あまちゃん』を楽しみにしている視聴者の1人。最近では録画して繰り返し見たり、時には再放送までチェックしたりしています。
そんな『あまちゃん』の魅力のひとつは、画面や登場人物のセリフのあちこちに散りばめられた小ネタの数々。中でも、主人公・アキ(能年玲奈)の母親の春子(小泉今日子)や彼女と同年代の登場人物たちが青春時代を過ごした80年代の話題には、懐かしさを感じる人も多いでしょう。私もこの会話に無理なく入れる世代。今は「ヤンキー」と呼ばれる不良ですが、当時の言い方は「ツッパリ」。聖子ちゃんカットに風邪でもないのに口元にはマスク、引きずるかと思うぐらいの長いスカートをはき、上履きのかかとをつぶして校内を闊歩する春子の姿は、まさに正統派のツッパリです(笑)。
そして、以前登場した、春子がテレビの音楽番組をラジカセで録音するシーンも、涙なしには見られないシーン。まだ一般家庭にビデオデッキがなかった当時、日本各地のティーンエイジャーたちは家族が大声を出さないことを祈りながら、テレビ番組をラジカセで録音するという、今では笑い話でしかない不毛な努力をしていました。iTunesで曲をダウンロードできるような手軽さはおろか、TSUTAYAのようなレンタルショップもないその頃は(特に地方では)、『ザ・ベストテン』を静かに録音し、文字通りテープが擦り切れ、時にはのびてしまうほど聞きまくっていたのでした。
そんな春子の青春時代を彩った歌謡曲に、最近やたら反応しているのがアキの友達・ユイ(橋本愛)。アイドルを目指し、高校卒業後は東京でデビューをもくろむ彼女ですが、春子が高校時代に使っていた部屋に通された瞬間、壁に貼ってあったチェッカーズや吉川晃司のシングルレコードに狂喜乱舞。一目でトリコになり、その夜は半ば無理矢理、春子の部屋に泊まります。そして昨日の『あまちゃん』では、斉藤由貴の『卒業』の出だしの歌詞「制服の胸のボタンを下級生たちに...」の後が思い出せない春子たちに、「『ねだられ』、じゃないですか?」とさりげなく教えたユイ。彼女のアイドルへの想いは、憧れというよりリスペクトの想いのほうが近いのかもしれません。
ちなみに、物語の舞台・北三陸市の元となった久慈市は、岩手県の海沿いの町。私は東北育ちで、今は実家が岩手県内にあるので余計『あまちゃん』に入れ込んでしまいます。ゴールデンウィークに帰省したところ、駅にはドラマのロケ地をアピールするのぼりが置かれ、おみやげ品にはどれも『あまちゃん』のシールが。連休中は毎日天気も悪く、寒かったのですが、遠方から久慈にたくさんの人が集まったそうです。そんな地元が盛り上がっている小ネタは、エキストラとして登場する人々。ロケ地周辺に住む人たちが協力しているため、誰が映った、どこが映ったと話題になっているんだそうです。また、天野家で使われている瀬戸物は小久慈焼という、久慈の焼き物。細かいところまで地元のことが盛り込まれ、抜かりがありません。
なお、「じぇ!」については、すでにあちこちで語られている通り、今は久慈でもあまり使われていないようです。岩手県民が驚いたときの感嘆詞は「じゃ!」。これも驚きの度合いによって、「じゃじゃじゃ」と数が増えます。これも若い世代はあまり使わないようですが、地元には『じゃじゃじゃTV』(IBC)というローカル情報番組があります。東京なら『王様のブランチ』(TBS)を放送している時間にやっていて、メインキャスターも地元で大人気のアナウンサー!見る人が「じゃじゃじゃ!」と驚く情報を届けているようです。
今後の『あまちゃん』の展開について、このドラマの訓覇圭チーフ・プロデューサーは、「物語の4年後に起こった東日本大震災について触れるかどうかは未定」とコメント。脚本を担当する宮藤官九郎さんは、著書『え、なんでまた?』(文藝春秋)の中で「見方によって喜劇にも悲劇にも受け取れる。そういうのが好きで自作にも盛り込みます」と書いています。どんなにつらく苦しい中にも必ず笑いはあるはず。更なる小ネタとともに注目していきたいと思います。
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きただてかずこ】 子供の頃からお笑いが好きで、オトナになった今もバラエティ番組を見なければ夜も日も明けぬ毎日。ライブにもしばしば足を運び、笑える喜びにどっぷり浸りまくっている。
【最近の私】先日、初めて「東京コントメン」というイベントを見てきました。シティボーイズやムロツヨシさんなどが所属する事務所、アッシュ・アンド・ディの芸人さんたちを中心に行われるコントライブで、会場は新宿の小さな劇場。桟敷席に体育座りで見なければならなかったことを除けば(苦笑)、楽しいライブでした。
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皆さんは『ザ・狩人(ザ・ハンター)こちら地球情報局』(日本テレビ)をご存知でしょうか?深夜にひっそりと放送されているこの番組は、一言で言うなら奇想天外なバラエティ。藤井隆さん、椿鬼奴さん、バッファロー吾郎というレギュラー出演陣が、毎回、予想外の企画で「自分たちがやりたいこと」を極めています。
番組開始当初こそ、ミュージシャンの方を紹介するというコンセプトがありましたが、途中で4人が「地球外生命体」になるという、思い切ったキャラ変更が。そして宇宙人が街やお店を紹介する(!)という形を経て、今ではお客さんも入れずによみうりランドの野外音楽堂・オープンシアターEASTで即興ミュージカルを繰り広げたり、来るはずのないピーターさんと待ち合わせをしている体裁で4人がピーターさんについてのエピソードトークを繰り広げ、ご本人ではなく通販番組でピーターさんが紹介している商品ばかりが登場したり、さらには、10年近く前に発売された南野陽子さんの写真集『FLOWERS』の撮影地をご本人抜きで巡り、同じ場所で同じポーズの写真を撮ったり...と、深夜の放送とは言え、実験的な企画が過ぎますよ(笑)というような内容ばかり。洋楽を歌いたいだけのユニット「Like a record round! round! round! Japan」も率いる、藤井さんのテイストが見え隠れする番組です。
そんな『ザ・狩人』の今年最初の企画は、「モナカ家でお正月!」。モナカとは、西川きよしさんの長男で、現在は吉本新喜劇で活躍する西川忠志さんのこと。「関西のロイヤルファミリー」と称される西川家のご子息として純粋培養されたせいか、どこかお坊ちゃま独特の浮世離れしたところをお持ちの様子です。以前、この番組に出演した時にも、そんな天然ぶりと舞台仕込みの大きめなリアクションやセリフ回し、そしておそらくお父さんゆずりのちょっと過剰なサービス精神が相まって、大いにレギュラー陣のツボに入っていました。今回も西川"モナカ"忠志さんはそんな自身の魅力を余すことなく発揮。3週に渡ってフィーチャリングされました。
特に盛り上がったのが、2週目の「モナカの人生ゲーム」。人生ゲームの要領でまずはサイコロを振りますが、出た目に合わせて繰り広げられるのはモナカのエピソードトーク。お母さんのヘレンさんのおなかに宿り、生まれたときのことから、小学生・中学生・高校生のときに実際に起きた出来事を自ら話すのです。中学時代にたびたび空を飛ぶような感覚を経験したこと、高校生のときには、「昼ごはんを食べて帰ろう」と言うクラスメートとの友情と、「高校生同士で店に入ってはいけない」という担任の先生との約束のどちらを取るかで迷い、お父さんのきよしさんに涙ながらに電話で相談したことなど、さまざまなエピソードを連発。
出た目に関わらず、順にエピソードを話すことに何の不思議も感じず、急なタイミングミュージカルばりの即興の歌や踊りを披露し、周囲を困惑させるマイペースなところは、やはり庶民の家庭で育った者とは違う雰囲気があります(苦笑)。
そして最後には、モナカパパ・きよしさんから、「地球の皆さんへ」という手紙が披露されましたが、「皆さん、あけましておめでとうございます」で始まったその文面は、「昨年、モナカはよく頑張った。2013年にも期待している。父・西川きよしも小さなことからコツコツと頑張ります」...どこからどう見ても息子にあてた手紙だったのでした(笑)。モナカの天然ぶりが突然変異ではないことが実証された瞬間です。
毎回、思いがけない展開の『ザ・狩人』ですが、時には出演者にも予想以上の展開になることも。西川"モナカ"忠志さんには、3度目の登板を願うばかりです。
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きただてかずこ】 子供の頃からお笑いが好きで、オトナになった今もバラエティ番組を見なければ夜も日も明けぬ毎日。ライブにもしばしば足を運び、笑える喜びにどっぷり浸りまくっている。
【最近の私】今年は本文中に書いた以外に、関ジャニ∞のデビュー8周年記念イベントに明け暮れた1年でもありました。大晦日の『紅白歌合戦』は号泣しながら見てるかもしれません(苦笑)。いよいよライブのチケットが取りにくくなっていることが心配ですが、今後の彼らの活躍が楽しみでもあります。
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今年もさまざまなテレビや舞台を見ましたが、その中で特に印象的だったのが『勇者ヨシヒコ』関連のあれこれと、10月から始まった『世界の料理ショー』の再放送。どちらも心の狂喜乱舞が止まらず、時間もお金もそれなりにかけてしまいました(笑)。
その1:『ヨシヒコ』が止まらない!
それは昨年放送された『勇者ヨシヒコと魔王の城』(テレビ東京)が始まりでした。「予算の少ない冒険活劇」を全面に打ち出したこのドラマは全国に中毒患者を増やし、私もその1人に。今年は『ヨシヒコ』絡みのさまざまなものが気になり、あちこちに出かけたり、テレビにかじりついたりしていました。
主だったところでいうと、1月には『ヨシヒコ』の監督・脚本を担当した福田雄一さんが手がけた舞台『スパマロット』を観劇。春には、こちらも福田さんの作品『ガラスの仮面』風ドラマで、HKT48の指原莉乃さん主演の『ミューズの鏡』(日本テレビ)と人気子役・鈴木福くん主演の『コドモ警察』(TBSテレビ)に毎週興奮していました。『コドモ警察』については、11月に行われたDVD発売記念イベントにも行き、生のコドモたちの小ささに改めて驚愕(笑)。そして夏には『ヨシヒコ』で魔法使い・メレブを演じたムロツヨシさんの舞台『muro式.6』へ。6年前から行われている『muro式』ですが、私は今回が2度目。ヨーロッパ企画の本多力さん、永野宗典さんとのお芝居とコントの中間のような舞台はこれまた中毒性があり、たぶん来年も行っちゃうでしょう。先月は、その本多さんと永野さんが出演したヨーロッパ企画のお芝居『月とスイートスポット』を見てきました。終演後のトークショーにはムロさんが登場し、『muro式』の3人で熱いお芝居の話を繰り広げていました。
テレビのほうでは今秋、『勇者ヨシヒコと魔王の城』に続く、『勇者ヨシヒコと悪霊の鍵』が放送され、さらには脚本が販売になり...と、もはや1年を通してフィーバー状態。そんな今、とても気になっているのは山田孝之さんのツイッターです。フォロワーの質問にトリッキーな返事をする山田さんのつぶやきは、1つも見逃したくないと思うほど(苦笑)。ツイッターの世界の「山ちゃん」は、もはや南海キャンディーズの山里さんではなく、山田孝之さんかも。時にメレブやムラサキとの絡みも見られますよ。
その2:『世界の料理ショー』との再会!
今から40年近く前にテレビ東京で放送された『世界の料理ショー』。この番組は、料理研究家のグラハム・カーがバターや牛乳をたっぷり使い、当時まだ日本では珍しい食材を交えながら、世界の料理を作って見せるというもの。日本語吹き替え版のグラハムの軽妙なおしゃべりと共に、見る人に「外国」を感じさせる番組でした。
私がこの番組を見たのは、東京での放送から数年後。東北の片田舎の小学生だった私は、毎週土曜日のお昼に1人留守番をしながら見ていました。純和風な昼ごはんを食べながら見る『世界の料理ショー』は、完全に別世界の話。番組終了後、ムダに牛乳を飲んだり、練乳をなめたりしていたのは、何とか現実のものとして捉えようとしていたからなのかもしれません(笑)。番組スタッフの「スティーブ」をネタにしたトークや、最後に観覧に来ていた人のうち1人を試食に招く様子など、大昔に見たわりには今もかなり鮮明に覚えています。
あれから年月を経て、久しぶりに見た『世界の料理ショー』では改めて気づくこともいろいろありました。まず、分量がやたら多い回があること。『ポークギドニー詰め フランス風』は15人前でご案内。豚肉4.5キロ、さらに豚の腎臓が3個って、放送当時の日本の家庭では絶対ムリでしょう。それから、日本語版のグラハムの吹き替えをしていたのは「~しちゃったりなんかして」といったアドリブ調やダジャレ交じりの吹き替えでおなじみの広川太一郎さんだと思い込んでいましたが、実際はゲーリー・クーパーの吹き替えで知られる黒沢良さんが担当。映像翻訳を学んだ今見ると、吹き替えとは言え完全なリップシンクになっていないところがあったり、顔の出ない材料の説明部分は自由度が異様に高かったりと、多少気になるところもあります。それでも、当時これだけの番組を訳して、声をのせるのはかなり大変な作業だったことでしょう。
何年か前のDVD-BOX発売の際、涙を呑んだ『世界の料理ショー』。自分へのお年玉ってことで買っちゃおうかな~(あ、また無駄遣い...)。
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きただてかずこ】 子供の頃からお笑いが好きで、オトナになった今もバラエティ番組を見なければ夜も日も明けぬ毎日。ライブにもしばしば足を運び、笑える喜びにどっぷり浸りまくっている。
【最近の私】
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毎年、番組改編の時期になると気になるのが、新番組のラインナップとそして『笑っていいとも!』の新レギュラー。たびたび番組打ち切りのうわさがまことしやかに流れるようになった今も、Yahoo!ニュースのトピックやTwitterのトレンドの話題に上がっていると、ついクリックしてしまいます。
今年も10月から番組には新しいレギュラーが加入。その顔ぶれには、若干チャレンジングなメンバーも含まれていました。それが月曜日に出演の武井壮さんと火曜日レギュラーの伊藤修子さんです。
2人は7月から3ヶ月間放送されていた深夜番組『うもれびと』(フジテレビ)に登場。有名人が「才能はあるのにまだ世に出ていない、"うもれている人"」を紹介するこの番組に、武井さんは森山直太郎さんの知り合いとして、伊藤さんは八嶋智人さんの後輩として出演しました。
武井さんは陸上十種競技の元チャンピオンで、しかもそれを競技開始から2年半で成し遂げたという輝かしい記録がありながら、一風変わったライフスタイルを送っています。定住する家を持たず、睡眠は仮眠程度。今も日々体を鍛えていますが、トレーニングは赤坂や六本木の坂をダッシュをしたり、山奥で大木を持ち上げて筋トレをしたりとかなり独特です。そんな武井さんが目指すのは「百獣の王」!頭の中でさまざまな動物と戦うシミュレーションを行い、これまで無敗。最近はさまざまな番組で、ライオンやゴリラといった猛獣と戦う様子を披露しています。以前、吉本の芸人さんで「インポッシブル」というコンビが巨大生物と戦うコントをやっていましたが、武井さんの登場に「もうダメです...」と白旗を揚げているようです。
伊藤さんのほうは、女優として『うぬぼれ刑事』や現在放送中の大河ドラマ『平清盛』などで印象に残る脇役を演じていますが、吉本所属ということもあり、これまでお笑いのイベントにも参加してきました。2年前に行われた大喜利イベント『ダイナマイト関西』では、非芸人枠での出場でありながらロバート・秋山さんなどを破り、決勝に進出。オードリー・若林さんとチャンピオンの座を争いました。残念ながら優勝は出来なかったものの、見る人に大きなインパクトを残しています。また、『うもれびと』では一発ギャグを披露したほか、「伊藤S子」名義で自作のポエムを朗読。MCの中居正広さんのプライベートな姿を妄想したその内容は非常に独特で、少し古めかしい言葉遣いと相まって、ご本人のキャラクター並みに気になるものとなっています。
そんな「うもれびと」だった2人が、お昼のメジャーな番組に進出したのは意外にも見えましたが、最近の『いいとも』の流れをチラチラ見ていると、実はそうでもなかったのかなと思います。 レギュラーではありませんが、今年6月までやっていたコーナー「お昼にいいの!?ちょっと怪しい課外授業」に、作家の岩井志麻子さん、西村賢太さんが出演したことがありました。岩井さんと言えば、『5時に夢中』(MXテレビ)のコメンテーターとして、主に下ネタ方面の発言をすることでお馴染みですし、西村さんも芥川賞作家ではありますが、アウトローな一面を持ち、岩井さんに勝るとも劣らない奔放なコメントをたびたびしており、およそ生放送では危険な香りがする存在。そんな2人が出演した『いいとも』は、怖いもの見たさで思わず釘付けになりました(笑)。
ちょうど栗原類さんの出演もその頃からだったのではないかと思います。そもそも栗原さんが最初に「ネガティブモデル」として出演したのが、同じフジテレビの深夜番組『アウト×デラックス』。こちらはマツコ・デラックスさんとナインティナインの矢部さんが、客観的に見て「ちょっとアウト」な人たちの話を聞く番組です。栗原さんはその自信がなさ過ぎる性格と見た目とのギャップで見事アウトと判定され、ここから注目されるようになりました。ですから、栗原さんも武井さんや伊藤さん同様、「うもれびと」だったわけです。
おネエタレントやおバカタレントなど、さまざまなキャラクターがお茶の間に受け入れられる今、武井さんや伊藤さんのようなニッチな感じのタレントさんも、もはや『いいとも』視聴者にとって違和感を抱かせる人ではないのかもしれません。今後の2人の活躍と合わせて、『いいとも』出演者のラインナップにも注目したいところです。
【written by きただてかずこ】 子供の頃からお笑いが好きで、オトナになった今もバラエティ番組を見なければ夜も日も明けぬ毎日。ライブにもしばしば足を運び、笑える喜びにどっぷり浸りまくっている。
【最近の私】明日からの連休、私は本文中にも登場する、福田雄一さんが脚本・演出、そして出演しちゃう舞台『U-1グランプリ』を見に行きます。面白くないわけがないよね~。笑って過ごしますよ、GWを。
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4月を迎え、さまざまな新番組がスタートしました。その中から、ジワジワと私の心を侵食している2つの番組『しろくまカフェ』(テレビ東京)と『コドモ警察』(TBS)を紹介したいと思います。
『しろくまカフェ』は同名のマンガが原作のアニメ。とある町の人気のカフェ「しろくまカフェ」に集まる人々や動物たちの様子を描いた作品で、人間と動物が対等にコミュニケーションを取る一方、動物の中には「動物」として動物園でアルバイトをするものもいるという不思議な設定にもかかわらず、それを凌駕してしまうほどの登場人物(動物?)たちのとぼけたやり取りが魅力となっています。
そのとぼけた雰囲気をかもし出す筆頭がしろくまカフェのマスター、シロクマくん。ホッキョクグマのシロクマくんはダジャレが大好きで、店の常連客のペンギンさんを相手に、コスプレあり、小道具ありのダジャレを披露します。今週の『しろくまカフェ』は、そんなシロクマくんのダジャレが炸裂。そのひとつは、「スマホ」から「簀(す)巻き」、「ちまき」、「ハチマキ」、「葉巻」、「ハマチ」、「キムチ」と、ペンギンさんのツッコミがなければいつまでも続くネバーエンディングストーリー。「簀巻き」のときにはムシロで全身を巻かれ、「ハチマキ」は頭にしっかりハチマキを巻き、「葉巻」は中折れ帽をかぶってダンディに葉巻をくゆらし...と、手の込んだシロクマくんのダジャレは、いっそ心ゆくまでやってほしいと思ってしまいます。
アニメ版のストーリーは原作を元に再構成されていますが、マンガで心を奪われた人も必ず楽しめるはず。次回はこれまたカフェの常連・パンダくんのことが大好きな花屋のイケメン店長、リンリンこと林厘太郎(はやし・りんたろう)が登場!来週からの展開も見逃せません。
そしてもうひとつの番組『コドモ警察』ですが、こちらも設定が摩訶不思議。悪の組織の仕業により、なんと刑事たちがコドモの姿に!中味はオトナのままなのに、見た目がコドモだからという理由で昼間は幼稚園や小学校に通う羽目になり、さらに体力や嗜好までがコドモになってしまったせいで早めに眠くなって夜の捜査ができなくなったり、事件現場の遊園地で遊びたい気持ちを抑えられなくなってしまったりと、思わぬ苦労を強いられます。
主役の「デカ長」こと大沼茂を演じるのは『マルモのおきて』で一躍有名になった、鈴木福くん。本来ならば、50歳のデカ長は苦みばしったいい男という雰囲気で、それはまるで『太陽にほえろ!』のボスこと石原裕次郎風。同じ特殊捜査課の刑事・マイコには『家政婦のミタ』でブレイクした本田望結ちゃん。こちらは『あぶない刑事』の浅野温子を意識した感じ。本当はアラサーですが、レッドヴィーナスのせいで今やアラテンです(笑)。また、本庁勤務のエリート刑事として登場するのが、昨年デビューしたジャニーズのグループ「Sexy Zone」のマリウス葉くんなど、刑事を演じるのはほとんどが本物のコドモたちです。その中で唯一、外見も中味もオトナなのが、新人刑事・国光を演じる勝地涼さん。しかし、いくら見た目がオトナでも「新人」であることには変わりなく、コドモ刑事たちに行動をいさめられたり、失敗を恫喝されたり、また時にはからかわれたりするのです。
このドラマの脚本・監督を務めるのは、去年このブログでも取り上げた、『勇者ヨシヒコと魔王の城』の福田雄一さん。『ヨシヒコ』の原点は『モンティ・パイソン・アンド・ホーリー・グレイル』でしたが、『コドモ警察』には『太陽にほえろ!』的な要素がちりばめられています。福くん演じるデカ長の石原裕次郎っぽさもそうですが、ほかにもジーパンや長さん、ゴリさん、殿下を意識しているようなキャラの刑事がいたり(もちろん全員コドモ)、特殊捜査課の刑事全員にあだ名があったり、ラストシーンはちょっと楽しげな雰囲気になって福くんの笑顔で終わったり...と、本物のオトナには気になる小ネタが満載です。
そして、コドモになった刑事たちとレッドヴィーナスの戦いと同じぐらい気になるのが、デカ長と鑑識課の美人キャリアウーマン、松田凛子の恋の行方。福くんと吉瀬美智子さん演じる凛子の「オトナの男女」のやりとりは相当見ものです。
というわけで、当ブログは今クール、『しろくまカフェ』と『コドモ警察』を全面的に押していきます!
【written by きただてかずこ】 子供の頃からお笑いが好きで、オトナになった今もバラエティ番組を見なければ夜も日も明けぬ毎日。ライブにもしばしば足を運び、笑える喜びにどっぷり浸りまくっている。
【最近の私】先日の『R-1ぐらんぷり』。COWCOW・多田さんの優勝は、今度こそコンビとしてのブレイクにもつながってほしいです!ただ、2位のすぎちゃんにもかなりの追い風が...。またもや
準優勝がチャンピオンを脅かすのでしょうか。今後に注目です。
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東日本大震災から1年です。
まだ1年前のことだからなのか、あまりにも強烈な出来事だったせいなのか、あの日のことは今でもよく覚えています。私は実家が東北で、父の仕事の都合で東北のほかのいくつかの県に住んだこともあったので、あの日夜通しテレビから流れてくる映像や情報のすべてに目や耳を疑い、とても衝撃を覚えたものです。
被害の甚大さには、東北に縁がある人のみならず、全国、そして世界中の人たちが衝撃を受けました。そして、あちこちからさまざまな形で支援の輪が広がり、少しでも被災した方々の力になれればと多くの人たちが考えた1年だったと思います。
その震災から丸1年を迎える前日、『めちゃ×2イケてるッ!』(フジテレビ)では、「東北とつながってるね!生放送でプレゼントSP!」と題して、東北で被災した方々に出演者の私物をプレゼントするという企画が放送されました。これには賛否両論あったそうですが、私はとてもよい番組だったと思っています。被災した方々のメッセージが読まれたことで、「仮設住宅で使っているボックスは透明で、下着が入れられない」というような、一見些細なことではあるけれど、住んでいる人にしか分からない悩みがあることや、原発で働く人たちを心配しながら支える家族がいること、津波で大きな被害にあった気仙沼で震災から3日後に救出された後、すぐ町の人のために働かなければならなかった方がいたことを、『めちゃイケ』を通して改めて知ることができました。
東北の人は我慢強く、つらくてもそれを口にできない人が多いです。「もっと大変な思いをした人がいる」と思えばなおのこと、自分なりの苦しい思いを誰かに言うことはできません。岡村さんの愛車が当たった方のメッセージに「もっともっともっと大変な経験をした人に比べれば、私たち家族は幸運です。つらかった。」という言葉がありましたが、この1年は幸せであることが逆につらく苦しかったという方も多いと思います。実は海沿いの街ほどではないけれど、内陸でも震災後数日にわたってライフラインが寸断され、外は雪が降るほどの寒い時期に暖房もなく、お湯も出ない生活をしていた人たちが多くいました。でも、津波で家を流され、身近な人を亡くした人のことを思うと、弱音を吐くわけにはいかなかったのです。今回の企画は、そういう「それぞれにとって未だかつてない経験をした方々」が誰に遠慮することもなく、自分や家族の本当の思いを伝えられる機会にもなったのではないかと思います。
今回の企画では、出された私物をオークションにかけて募金するほうがいいと思う人もいたようです。でも、私はこういう形でプレゼントをしたからこそ、番組関係者だけでなく、視聴者も被災した人々の本当の思いを知り、改めて震災を思い出すことができたのだと思っています。今後は出演者の皆さんの私物が縁になり、東北の人たちと本当の意味で「つながり」を持ち、今年の3月11日だけでなく、今年の残りの日々や来年、再来年、その先もずっと、震災のことを心のどこかにとどめておくきっかけになればといいなと思います。
※追記※
1年前には、当ブログでこんなことを書いていました。
【written by きただてかずこ】 子供の頃からお笑いが好きで、オトナになった今もバラエティ番組を見なければ夜も日も明けぬ毎日。ライブにもしばしば足を運び、笑える喜びにどっぷり浸りまくっている。
【最近の私】『Chewing Over』がFacebookとTwitterを始めました。このコラムの感想などもFacebook、Twitter経由でいただけたらウレシイです。どうぞよろしく。 -------------------------------------------------------------
「芸人マジ歌選手権」は『ゴッドタン』の名物企画のひとつ。芸人さんたちが、自ら作ったオリジナル曲「マジソング」を披露するこの企画はこれまでにも、なぜか女性キャラで乙女の恋心を歌うバナナマン・日村さん、どんな楽器でもすばらしいテクニックを披露するマネージャー・大竹さんとこれまたバカテクのドラマー、風間カメラマンを擁する東京03・角田さんのバンド、そして森三中・大島さんと黒沢さんの容姿は地味なのに、歌はドリカムばりに伸びやかな(でも最近、懐かしの「シノラー」に路線変更した)ユニット・「サービスブランド」など、さまざまな「マジソングライター」を輩出。そんな中、昨年9月に満を持して登場したのが、フットボールアワー・後藤さんでした。
後藤さんの「マジソング」は『ジェッタシー』。ブランキージェットシティーをほうふつとさせる曲調で、後藤さんのギターテクを見せつける場面もありましたが、共演の有吉弘行さんやバナナマン・設楽さんなどからは「ダサい」とこきおろされ、ゲスト出演していたダイヤモンド☆ユカイさんには「30年前の歌詞」と言われ、結局、ギター漫談扱いされる始末でした(笑)。しかし、今年1月に行われた『まさかのマジ歌フェスティバル2012』で、後藤さんは『ジェッタシー』のPVを披露。ご本人がいなかったこともあり、MCのおぎやはぎに再び「ダサい」と言われまくったのですが、聞き捨てならない後藤さんはもう一度『ジェッタシー』を引っさげて『ゴッドタン』に登場。そうして行われたのが、2月11日放送の「ジェッタシーはダサぁない!ホンマはカッコええんやでー対決!」でした。
番組ではこの日も結局、「ダサい」扱いになっていましたが、私はダサくないとは言いにくいけど(笑)、「芸人さんが真面目に取り組めば取り組むほど面白い」の象徴が『ジェッタシー』なのかも、と思っています。森三中の「サービスブランド」も歌はうまいし、曲もいいし、音楽的には笑いにつながる要素がないのに、「うますぎるがゆえの面白さ」がたまりませんでした。角田さんのバンドも同じで、大竹マネージャーや風間カメラマンがものすごいテクニックで演奏すればするほど面白い。『ジェッタシー』も同様で、後藤さんが歌い、ギターソロを弾くだけで笑いがこみ上げてきます。以前、後藤さんが「GO☆TO」名義で歌った『今は東へ』もニヤニヤが止まらない感じではありましたが、途中のコール&レスポンスに若干の笑いの要素が含まれていたので、今回ほどではありませんでした。やはり、笑いを排除してこその面白さが『ジェッタシー』には隠されているのでしょう。PVのほうでは最後にドヤ顔で笑いのエッセンスを加えていましたが、後藤さんには不本意でも、実は真面目な演奏こそが爆笑につながっている気がします。
同じように、芸人さんが歌を披露する『お笑い芸人歌がうまい王座決定戦スペシャル』(フジテレビ)という番組もありますが、あちらは「芸人」というより、「歌がうまいタレント」が集まっている印象が強く、面白さは歌ではなくトークからという感じです。いろいろ好みはあると思いますが、私は「マジ歌」の「うますぎるがゆえの面白さ」で笑いたい。そして、『ジェッタシー』はダサいけど、クセになるし面白い!と言っておきます。
【written by きただてかずこ】 子供の頃からお笑いが好きで、オトナになった今もバラエティ番組を見なければ夜も日も明けぬ毎日。ライブにもしばしば足を運び、笑える喜びにどっぷり浸りまくっている。
【最近の私】先日、
『勇者ヨシヒコと魔王の城』ハマッたおかげの『モンティパイソンのスパマロット』と、タッキーの『滝沢革命』を見てきました。『スパマロット』はバカバカしくてサイコー!『革命』は水の量が去年を上回り、ショー的要素も増えて、ちょっと感動的でもありました。今年は舞台にハマリそうです...。
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今年も年末年始はたっぷりバラエティ番組を見ました。毎年恒例の番組もたくさん放送されていますが、その中でも私が楽しみにしているのは『新春TV放談』(NHK)です。4年前から毎年、お正月に放送されている『新春TV放談』は、放送作家やタレントなど、テレビに関わる人たちがNHK・民放を問わず、ざっくばらんに「テレビ」について語るというもの。今回は、司会が毎年お馴染み千原ジュニアさんと橋本奈穂子アナウンサー、パネラーはAKB48の生みの親でもある、作詞家の秋元康さん、映画『モテキ』の監督・脚本も務めた映像ディレクターの大根仁さん、ラジオパーソナリティの小島慶子さん、放送作家の鈴木おさむさん、そして関根勤さんでした。
番組では、ドラマやバラエティなどジャンルごとに話を進めるのですが、やはり一番気になるのはバラエティの話題。NHKが500人に調査した「視聴者が選ぶ人気番組ランキング」では、1位が『アメトーーク!』(テレビ朝日)、2位が『ホンマでっか!?TV』(フジテレビ)、3位が『しゃべくり007』(日本テレビ)という結果でした。トップ3は2年連続同じ顔ぶれで、上位10番組を見ても去年新しくスタートした番組はナシ。この結果から導き出されたキーワードは「出てこい!ニューフェイス!!」でした。新たな人気番組の登場を期待する意味が含まれていると思いますが、実際のところ、今は新しいバラエティ番組が広く人気を集め、定着するのは難しいように思います。
最近は番組改編期に限らず、よく2時間程度の「スペシャル番組」が放送されています。枠が拡大されると、その番組を長く楽しむことができますが、一方でいつもその時間に放送されている別の番組は1週休みになります。私のイチオシ若手タレント、関ジャニ∞昨年9月から土曜夜8時に放送されている『関ジャニの仕分け∞』(テレビ朝日)という番組に出演していますが、第1回・第2回こそ2週連続で放送されたものの、第3回は1か月後の10月、11月にいたっては1度も放送されませんでした。『仕分け∞』の場合は、途中フィギュアスケートの大会などスポーツ中継もあったのですが、ともあれ同じようなスタイルで続いている番組は他にもあり、これではいくらニューフェイスが既存の人気番組の牙城を崩そうとしても簡単には行かない気がします。
放送関係者の方のツイッターなどを見ていると、バラエティ番組は今のような形での放送がしばらく続くようです。そんな中で、私が来年ベスト10に食い込むであろうと期待したいのは、日曜夜に大河ドラマの裏で放送されている『クイズ☆タレント名鑑』(TBS)です!...と言いたかったのですが、なんと3月での打ち切りが発表されてしまいました!「クイズ」という形式は取っているものの、問題に答えることより回答者である芸人さんのその場のノリやお約束の流れのほうを重要視する、もはや「集団芸」のような番組で、以前にはこれを無視して真面目に答えた小島よしおさんが回答者席から2度の追放を受けるという出来事もありました(笑)。そんなふうに1回目より2回目、2回目より3回目...と回を重ねて見るごとに中毒性が増す番組なのですが、ゴールデンタイムの悪ふざけも今年の3月まで。これこそ「スペシャル」での復活を祈りたいところです。
というわけで、今年もHDDの残り容量の少なさと見たい番組の数が合わないというジレンマと戦いながら(泣笑)、いろいろなバラエティを見続けたいと思います!2012年もどうぞよろしくお願いいたします。
【written by きただてかずこ】 子供の頃からお笑いが好きで、オトナになった今もバラエティ番組を見なければ夜も日も明けぬ毎日。ライブにもしばしば足を運び、笑える喜びにどっぷり浸りまくっている。
【最近の私】今年も毎年恒例、
関ジャニ∞のコンサートに参戦!今までより演出が派手になり、彼らを取り巻く状況の変化を感じたりもしました。ただ、ご本人達はこれまでどおり、オモロかっこいい兄ちゃん達でありつづけているのでしょう。楽しくて、ちょっと感動的な3時間でした。
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先日行われた『THE MANZAI 2011』(フジテレビ)。パンクブーブーが『M-1グランプリ』での優勝に続いて2冠を達成するという結果になりましたが、この大会は審査や戦い方のシステムだけでなく、さまざまな点で『M-1』とはまた違った楽しさがあったように思います。
一番大きな違いだったのは、『M-1』のようなヒリヒリした緊張感がなかったこと。私はこの大会も予選から見ていたのですが、『M-1』では芸人さんはそれぞれ漫才をするだけだったのに対し、『THE MANZAI』は決勝進出者を決める本戦サーキットから、全組のネタが終わった後に当日出演したすべての芸人さんが登場。その日のMCを中心にトークをするわけですが、2700のツネさんとダイノジ・大地さんが「右ひじ・左ひじ」のバトルをするノリが生まれたり、「漫才の大会なのにコントをしていた」と小道具を使うネタを披露したグランジがいじられたり、流れ星のちゅうえいさんが突然、一発ギャグをやったり、といった感じで、毎回、終始なごやかでした。
決勝でもその雰囲気は継承され、オープニングでは大会最高顧問のビートたけしさんがちょんまげ姿の病人で登場し、最高顧問不在中は、爆笑問題のお2人を(しかも、ネズミの格好で「爆チュー問題」になっていた2人を)別のスタジオから強制的に連れてくるなど、漫才以外のところにも楽しさが盛り込まれていたように思います。先日の『おかっちMC』(フジテレビ)で千鳥のノブさんが「登場のとき、東京ではあまり知られていない自分たちの漫才さえも盛り上げようとするスタッフさんに救われた」と言っていましたが、この大会は、「楽しさの中の真剣勝負」を目指していたのかもしれません。
それから、視聴者が審査に参加できるという「国民ワラテン」ですが、始まる前は正直、あまり期待していませんでした。でも、実際やってみたらこれが意外と楽しい。面白かったところでワラテンボタンをクリックしながら見ることで、より漫才に入り込めるような気がしたし、おかげで結果に一喜一憂することができ、それがまた「今後もこの芸人さんを応援しよう」という気持ちにつながって行きそうな気がします。
ちなみに、私の中のワラテン最高得点をたたき出したのは、たぶんテンダラーではなかったかと。必殺仕事人の役をやってみたいという漫才でしたが、刀を忘れたり、別の仕事人が出てきたりと、いろんなパターンのボケが繰り出され、本戦サーキットでも見ていたネタなのに涙が出るほど笑ってしまいました。途中からは、ボケの浜本さんが「♪タカター」と仕事人登場の曲を歌いだすだけで笑えてしまい、もはやパブロフの犬状態(笑)。久しぶりに、ハマーダンスも見られて大満足でした。
そんなこんなで、一時は開催さえ危ぶまれた『THE MANZAI』でしたが、きっと来年も行われることを願っています。そしてまた、何度も挫折したり、やめようと思ったりした芸人さんたちにスポットライトが当たるきっかけになってほしいと思います。