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「Bikini PICAR(ビキニ ピカール)」:スペインを堪能する
2011年07月01日

【written by 樋口孝一(ひぐち・こういち)】最後の晩餐に食べたいモノが、年を取るごとに変わっていきます。昔はグリーンカレー、最近はエノキ炒め。次は何になることやら。
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picar-1.jpg先日、東日本大震災の復興を支援するために開催されたフラメンコのライブへ出かけた。かつてフラメンコギターを(ほんのひとくち程度)かじっていたこともあり、ライブにはよく足を運んでいるが、今回は友人からの誘いもあり、ちょっと特別な気分で参加した。100人程度が入る会場に響きわたるギターのリズム。ダンサーのサパテアード(足踏み)とパルマ(手拍子)。被災者への思いを込めた熱いステージが次々と繰り広げられ、あっという間の1時間だった。ダンスも情熱的で魅了されるのだが、いつも私が心を惹かれるのはギターだ。ギタリストといえば、スペインならアル・ディメオラやジョン・マクラフリンもいるが、やはりパコ・デ・ルシアを挙げないわけにはいかない。

パコ・デ・ルシアの本名はフランシスコ・サンチェス・ゴメス。アル、ジョンと合わせて「スーパー・ギター・トリオ」と呼ばれる。「速弾き」など卓越したテクニックで独自のフラメンコスタイルを確立し、数々のアルバムを残しているが、その中でもお勧めしたいのは『LIVE IN AMERICA』(邦題『ライブ・イン・アメリカ』)だ。1993年にリリースされたこのアルバムは、パコのアメリカツアーを収めたもの。「超絶技巧」と称されるパコのギターソロが味わえる曲や、パーカッション・サックスなどセクステット(6人組のバンド)との競演を楽しめる曲があり、これまでに「音楽」としてフラメンコを意識したことのない人でも、きっと堪能できる一枚だ。

picar-2.jpgそして、「曲」のあとは「食」を堪能したい。というわけで、スペインはカタルニア地方の料理を楽しめる「Bikini PICAR」を訪れた。今回はお店自慢のランチメニューである「パスタのパエリア」を注文した。セットのピンチョス(パンの上に少量の食べものがのった軽食)にはポテトサラダとスパニッシュオムレツをチョイス。オムレツはどのように出てくるのかと思ったが、ポテトサラダと同じく、スライスされたバゲットにドンとのせられていた。少し驚きながら食べているところに、パエリアが運ばれてきた。具材はイカ、エビ、アサリと鶏肉にトマト。表面はパリっとしていて、中はもっちりとした食感がとてもいいし、一皿で充実感を得られる。また、ニンジンをバターでゆっくり炒めた「ソパ」(ポタージュ)はほんのり甘い。店員さんの話では、スペイン人は昼をしっかりと食べ、夜はソパやピンチョスで軽めに済ますようだが、お酒を結構飲むので、健康的かどうかはアヤシイとのこと。

picar-3.jpgちなみに店名の「ピカール」とは、スペイン語で「(料理を)つまむ」という意味。次回はディナータイムにピンチョスなどを楽しんでみたい。そうそう、パエリアのラストオーダーは21時30分なので、注文はお早めに。



★お店情報★
店名:Bikini PICAR(ビキニ ピカール)
ジャンル:スペイン料理
電話番号:03-6202-3600
住所:中央区日本橋室町2-2-1 COREDO室町2F
交通手段:東京メトロ三越前駅・JR新日本橋駅 直結
営業時間:11:00~23:00(ランチL.O.15:00、カフェL.O.17:00、ディナーL.O.22:00)
定休日:不定休