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「フランク」:創作料理店で新鮮な発見を
2011年07月14日

【written by 落合佑介(おちあい・ゆうすけ)】食べることは生きること」がモットー。『神田グルメディア倶楽部』に入部して、食べ歩きを何時間でも続けられる自分を発見した。食への探求心は尽きず、どこかに面白そうな店はないか、と考え日々生きている。
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『シェフとギャルソン、リストランテの夜』は、さびれたレストランで働くイタリア移民の兄弟が、互いに反発しながらも、店の経営を軌道に乗せるため、一夜限りの大晩餐会を開くというストーリー。中でも印象的なのが、レストランの長テーブルに座る客たちの前に料理が次々と運ばれてくるシーンだ。「鳥の香草焼き」「鱸のオリーブ煮」といった料理があまりにも美味しそうで、ため息しか出ない。そんな幸福の絶頂にいる客たちの前にさらに、豚の丸焼きが運ばれてくる。客たちは「嘘だろ?まだあるの!?」と歓喜の混じった驚きの表情を見せる。その後、デザートを食べた後に場面が転換して、ゆったりしたピアノをバックに、幸福の余韻に身をゆだねる客たちが映し出される。

「フランク」写真 2.JPGそんな場面を見て改めて思い出したのは、レストランで料理を待つときのワクワクする気持ちだった。そこで、今回訪れたのは創作料理店「フランク」。イタリアの国旗に創作料理と書かれた看板が目印で、隠れ家のような落ち着いた雰囲気の店だ。メニューには創作料理だけでなく、ラザニアやハンバーグなどおなじみの料理も並んでいる。その中から「ミルフィーユ仕立て」という言葉にひかれて、「なすとトマトのミルフィーユ仕立て バジル風味」を注文した。バジルの葉と「ジュー」というフライパンの音に想像力が刺激される。待つこと約10分、運ばれてきたのは、スライスしたなすとトマトが層を成すように重ねられて「ミルフィーユ仕立て」になったものに、フレッシュバジルがトッピングされた一品だった。見た目も楽しく、目と舌で存分に味わうことができた。こうした発見や感動もレストランで食事をするときの楽しみである。

日常がただの繰り返しのように感じるときは誰でもあるだろう。そんなときは、『シェフとギャルソン、リストランテの夜』を観て「フランク」に足を運んでみよう。料理を待つワクワク感や新たなものと出会う感動を味わうことができ、気分を一新できるはずだ。


★お店情報★
店名:フランク
ジャンル:洋食処
電話番号:03-3253-0808
住所:東京都千代田区鍛冶町1-3-9稲村ビル B1F
交通手段:JR神田駅南口より徒歩1分
営業時間:平日11:30~14:00(L.O.13:30)、17:30~23:00(L.O.22:00) 土17:30~21:30(L.O.21:00)
定休日:日曜・祝日